キャリアアップの鍵になる「ゴール設定」の仕方

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私たちにはたくさんのゴールがある。会社側に求められて立てた年間目標の一つとしてのゴールや、1日の終わりまでに完了したいことを決めたゴール。

正月に「新年の抱負」と称して、年内に達成したいゴール──ただし、その数カ月後には忘れてしまうか、なかったことになっていることが多いが(新年の抱負を立ててから6カ月経ってもまだ継続している人は、たったの46%だ)。

ゴールは、パーソナルブランドを推進するうえで重視すべき6つのポイントの一つだ(残りの5つは価値観、情熱、長所、差別化要因、目的)。あなたのゴールは、あなたのパーソナルブランドの方向性を示すものであり、ゴールがあれば、キャリアに関係する決断が下しやすくなり、望みを叶えたり、目的を果たしたりしやすくなるだろう。

逆にゴールがなければ、あなたというブランドは、外部から影響を受けて、ただ流されるままとなる。その結果、いい方向に向かうこともあるだろうが、必ずしもそうなるわけではない。

ゴールを設定し、それをたびたび自らに言い聞かせることは、「ぜひとも叶えたい願い」と自らの行動を調和させるうえで極めて重要だ。ゴールがあれば、物事がもっとスムーズに運ぶようになり、決断を下さなければならなくなったときの基準にもなる。

何に対して「ノー」と言うべきか。もっと重要なこととして、何に対して「イエス」と言うべきか。それを教えてくれるのがゴールだ。チャンスが転がり込んできたら、自分自身に対してこう問いかけてみよう。「このチャンスは、自分が掲げているゴールの達成に役立つだろうか。それとも、目標を追求するうえで邪魔になるだろうか」と。

ゴールを設定するのは難しい、と感じるプロフェッショナルは多い。ゴールとして掲げられそうなことがありすぎて、なかなか一つに絞り込めないのだ。また、ゴールを紙に書き出したりすると、それが重荷になるようだ。ゴールを文字にしたり、人に知らせたりすることに、とてつもない重圧を感じてしまう。

ゴールを設定すると、それに囚われるような感覚を抱くプロフェッショナルもいる。もっと面白いことや、自分という人間にもっと合いそうな他の事柄を追求しにくくなる可能性があると思うからだ。ゴールを設定したら最後、それ以外のことには手を出せない気になってしまうので、ゴールを定めたくないという。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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