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2022.12.01

チームのための「パーソナルブランディングプログラム」を構築する方法

Getty Images

パーソナルブランディングというと、個人的な活動のように聞こえる、なにしろ名前の中に「パーソナル(個人的)」という言葉が入っているのだ。しかし、パーソナルブランディングプログラムの構築は、チームビルディングでもある。なぜなら、チームメンバーとの団結とつながりを生み出し、個人はもちろん組織全体に価値を提供するからだ。個人、チーム、組織の三者にメリットがある。

現在、燃え尽き症候群に瀕するチームリーダーは多い。実際、最近行われたギャラップの調査によれば、チームリーダーやプロジェクトリーダーの燃え尽き症候群が増加している一方で、チームメンバー個々人の燃え尽き症候群は比較的変わらないという結果が出ている。

とはいえ従業員の燃え尽き症候群が横ばいだからといって手放しで喜べるわけではない、同調査よれば、27%の従業員が燃え尽き症候群を経験していることが示されているのだ。従業員の4分の1が消耗していると考えたくはないだろうが、ここ数年は困難な状況が続いており、仮想ならびにハイブリッドの職場環境は、従業員の間の孤立感、ストレス、圧倒感を高め続けるだけだろう。

このときパーソナルブランディングの学習プログラムは、理想的な解毒剤となる。なぜならパーソナルという語感が生じさせる想像とは逆に、部下たちが深く意味のあるレベルで互いにつながる機会を作るからだ。パーソナルブランディングはポジティブな面に集中することが多い。つまり、チームの弱点に目を向けるのではなく、自分たちをユニークで例外的な存在にしているものを称賛するために役立つのだ。

以下に、そのためのステップをご紹介しよう。

1. プログラムのデザイン


部下(もしくはあなた自身)に余計な負担をかけずにモチベーションを上げるプログラムを構築するには、同期学習と非同期学習を組み合わせた自習、ペア実習、グループ実習を含めたい。そしてたまにチーム全員で集まる機会を持つのだ。とにかく「パーソナルブランドの発見」という部分に焦点を当てよう。そして、パーソナルブランド発見のパズルには「内省」と「入力」の両方が等しく必要であることを忘れないようにしたい。

「内省」は、自分自身を振り返り、パーソナルブランドの6つの駆動要素(価値情熱際立った強み差別化要素目的目標)を明確にする役に立つ。また「入力」を行うことで、自己認識を検証し、パーソナルブランディングプロセスにフィードバックを取り入れることができる。

理想的なのは、参加者に負担を感じさせず、かつ無理のない期間で成果を上げられるよう、約6週間かけてプログラムを実施することだ。

始める前に

・パーソナルブランディングチームプログラムで期待できることをチームに知らせておくこと
・チームメンバー全員にアカウンタビリティパートナー(説明パートナー)を割り当てること(3人で1グループでも構わない)
・全員が参加できるように、同期アクティビティ(ライブビデオミーティング)を事前にスケジューリングしておくこと

2. ブランディング・ブートキャンプでよい雰囲気を作る


人生の大半の物事がそうであるように、スタートがその後の雰囲気を決めることはよくある。第一印象はとても大切だ。ブランディングプログラムをエキサイティングな立ち上げにもっていくには、チームメンバーを鼓舞するための刺激的でインタラクティブなオンラインセッションから始めよう。なお、このセッションでは、チームメンバーが抱くであろう以下のような疑問に答えよう。

・なぜ、こんなことをするのか?
・どのように役立つのか?
・ここから何が得られるのか?
・時間がかかるのだろうか?
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翻訳=酒匂寛

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