ビジネス

2022.10.20 14:30

顧客は「体験」も重視、2022年米国ホリデー商戦のトレンド

安井克至

多くの小売業者は、記録的な在庫の山と慎重な買い物客に直面し、商品を処分するために価格を下げており、年末商戦はすでに始まっている。それに合わせて、大手小売業者も早期販売を推し進めている。Amazon(アマゾン)は2回目のプライムデーを開始し、Target(ターゲット)やWalmart(ウォルマート)などの店舗もそれに続き、秋のホリデーシーズンの早期割引を実施した。

ブランドは、長引くホリデーシーズンにおいて、顧客を圧倒しないように、理解と共感を示す必要がある。つまり、10月に買い物をしようと12月下旬に買い物をしようと、顧客の生活を楽にするためのパーソナライズされたサービスと体験が必要なのだ。

インターネット売上の伸び


誰も驚かないが、2022年にはオンラインセールスが頂点に君臨すると予想されており、Adobe(アドビ)は11月1日から12月31日のオンライン・セールスの成長率を2.5%と予測している。早期割引や景気の不透明感からeコマースが失速しているため、オンラインが重要であるとはいえ、例年の成長には遅れをとっている。

ブランドにとって、直感的で便利、かつパーソナルなオンラインおよびモバイル体験を創造することは非常に重要だ。対面での購入であっても、顧客はオンラインでリサーチを開始する。顧客体験は、最初にオンラインであなたのブランドを検索したときから始まるのだ。つまり、顧客の最初の検索結果やレビューを含むオンライン体験は、かつてないほど重要なものとなっている。

約半数の顧客が、カスタマーサービスを受けた後、肯定的、否定的を問わず、オンラインレビューを投稿している。つまり、あなたのブランドと顧客とのやりとりはすべて拡大され、オンラインで多くの人に共有される可能性が高い。

顧客は「人間的な触れ合い」を求めている


多くのブランドは、忙しい年末年始にチャットボットやその他のテクノロジーを使ってカスタマーサービスを拡大しようとするが、顧客は人間的な対応を望んでいる。TCNの消費者調査によると、ブランドとのコミュニケーション方法を選択した場合、顧客の大半はライブエージェントとの会話を選び、次いでライブエージェントとのオンラインチャットが選ばれている。2022年においてもテクノロジーは重要ですが、それはソリューションの一部に過ぎない。人間同士の交流は、依然としてブランドを際立たせている。

忙しいホリデーシーズンにすばらしいカスタマーエクスペリエンスを提供するには、テクノロジーと人間との対話のバランスを取りながら、適切な人員とリソースでエージェントを準備し、顧客に対応する必要がある。

ホリデーシーズンは、顧客サービスが試されるときであり、2022年も例外ではない。顧客を理解し、顧客中心の考え方を確立・強化し、早めに準備をすることで、チームを成功に導くことができる。

forbes.com 原文

翻訳=上西 雄太

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