経済・社会

2022.10.18 16:45

自由のために「代償を払う」イランの女性たち

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10月12日にはノルウェーを拠点とする人権NGOヒューマン・ライツが、デモが始まってからの死者数は、未成年者23人を含め少なくとも201人にのぼったと報告している。

だが、デモ参加者に対する暴力の実際の状況や、正確な死者数は明らかではない。テヘランのほかクルディスタン州、その他の地域でインターネットが接続しにくい状態が続いており、それらを確認することは、容易なことではない。

英政府は10日、イラン国内のこうした状況を受け、道徳警察とその幹部、イスラム革命防衛隊の傘下にある民兵組織「バスィージ」とイラン警察の幹部らを制裁対象に加えると発表した。今回のデモや、2019年に起きたガソリン価格の引き上げに抗議するデモの取り締まりに、これらの組織は中心的な役割を担っている。

英国以外の各国も同様に、イラン市民に対する「犯罪」に責任を負う者たちに制裁を課すべきだ。イランの女性と少女たち、そしてデモ参加者への暴力について、国際社会は正義を求め、説明責任を追及する必要がある。そのために、あらゆる手段を講じなくてはならない。

そして、国連の専門家らがこれまでも要求し続けてきたとおり、イランは国際的な人権基準に従い、性別やジェンダーよって人々を差別する法律や政策をすべて廃止しなくてはならない。自由を求め、そのために究極の代償を払ったアミニをはじめ、数多くの女性と少女たちのために──。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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