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2022.09.13 07:45

暗号通貨FTXがトランプ政権元幹部の投資会社の30%を取得

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アンソニー・スカラムーチ(Photo by Dave Kotinsky/Getty Images for F4D)

サム・バンクマンフリードが率いる暗号通貨取引所FTXの投資部門が、トランプ前政権の短命に終わった広報部長でビットコインの支持派として知られるアンソニー・スカラムーチが経営する投資会社スカイブリッジ・キャピタルの株式30%を取得したと9月9日に発表した。

買収額は明かされていないが、スカイブリッジは資金の一部を使って4000万ドル(約57億円)相当の暗号通貨を購入すると述べている。スカラムーチは、声明の中でバンクマンフリードを「スカイブリッジの未来と相乗効果のある素晴らしいビジネスを構築した先駆者」と呼んでいる。

スカイブリッジは約25億ドルの資産を運用しており、そのうち8億ドルはデジタル資産に充てられている。

スカラムーチは、ゴールドマン・サックスに勤務した後の2005年にスカイブリッジを設立し、2017年7月にわずか11日間だけホワイトハウスで働き、スキャンダルが原因でトランプに解雇された後はトランプを公に批判するようになった。スカイブリッジは、FTXと共同でリーダーシップフォーラムのSALTを立ち上げてCrypto Bahamasなどの注目度の高いカンファレンスを開催するなど、以前から密接に連携していた。

フォーブスは、172億ドルの資産を持つバンクマンフリードが世界で98番目の富豪だと推定している。彼の保有資産は、4月時点では240億ドルだったが、ビットコインの価値が年初から55%以上下落したことで急激に減少した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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