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2022.09.02 10:00

NASAがアルテミス1打ち上げを日本時間9月4日に再設定

安井克至

Getty Images

エンジンの不具合から、予定されていた8月29日の延期を余儀なくされたNASAのArtemis(アルテミス)計画待望の新型ロケット、スペース・ローンチ・システム(SLS)の打ち上げは、今週土曜日米国時間9月3日(日本時間9月4日)に再設定された。

しかしフロリダ州ケープ・カナベラルから同計画に参加している米国空軍の気象予報士たちは、打ち上げが可能な天候になる可能性はわずか40%であると警告した。

NASAの打ち上げ管理チームは、30日の記者会見中に声明を発表した。

当初SLSは、29日にケネディ宇宙センターから無人のカプセルOrion(オリオン)を載せて発射される予定だった。「エンジンの漏れ(engine bleed)」による問題のために、担当技術者らは東海岸時刻午前8時30分に中止を決定した。



この巨大ロケットは、NASA史上最大かつ最も強力なものであり、アポロ宇宙飛行士らを月に運んだサターンVシステムよりも推進力が大きい。アルテミス1計画は、再び宇宙飛行士を月面に送り、月への永住および2030年の火星飛行計画のステージを準備することを目的としている。

アルテミス1は、無人の有人飛行用カプセルを、1カ月以上の長旅を経て月の裏側に送り込む。そこはこれまでに有人レベルの宇宙船が到達したことのない距離だ。カプセルはその後、地球に帰還して着水する。



これは、2024年にアルテミス2計画で、宇宙飛行士を乗せて飛ぶためのテストミッションとなる。

最適と考えられていたアルテミス1の次の打ち上げ日は9月2日金曜日だったが、NASAは東海岸時刻9月3日午後2時17分(日本時間9月4日午前3時17分)から2時間の打ち上げウィンドウを目標にした。

4日に決行できなかった場合、次の打ち上げ候補日は9月5日月曜日になる。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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