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2022.08.27 07:30

暗号通貨のATMネットワーク「Bitcoin Depot」がSPAC上場へ、評価額1200億円

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Getty Images

暗号通貨のATMネットワークを運営する米ビットコイン・デポ(Bitcoin Depot)は8月25日、特別買収目的会社(SPAC)との合併により評価額8億8500万ドル(約1200億円)で上場すると発表した。同社の上場は、暗号通貨市場とSPACの両方が、逆風に直面する中で行われる。

暗号通貨のATMは、ユーザーが現金やQRコードを使用してビットコインなどの暗号通貨を購入できるように設計されている。コインATMレーダーによると、ビットコインATMは世界中に約4万台あり、2019年末の約6000台から増加しており、その大半は米国にある。

このニュースを最初に報じたウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ビットコイン・デポはナスダックに上場しているGSR II Meteora Acquisition Corpと合併し、「Bitcoin Depot Inc.」という社名の公開企業になる予定という。同社は、北米最大のビットコインのATMネットワークであり、各地の小売店に7000以上のマシンを設置しているとされる。

ビットコイン・デポは、合併と上場の過程で1億7000万ドルの現金を調達し、今後の成長のために使用すると述べている。

しかし、今回の合併は、暗号通貨市場とSPACの両方が2021年に勢いを誇った後、大きな逆風に直面している中で行われる。ビットコインとイーサリアムの価格は、今年の年初から54%以上下落している。また、英国やシンガポールでは、暗号通貨ATMの設置が禁止されている。

さらに、昨年ウォール街を席巻したSPAC上場を果たした企業の価値は、CNBCのデータによると年初から50%も暴落しており、当局もSPACに対する監視を強めている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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