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2022.07.08 06:45

アジア初の女性宇宙飛行士は石原裕次郎の元担当医 向井千秋さんがスペースシャトルで宇宙へ|7月8日

(C) JAXA

1994年7月8日(日本時間では7月9日)、日本およびアジアで初となる女性宇宙飛行士・向井千秋さんがスペースシャトル・コロンビア号で宇宙に出発しました。

無重力状態での浮遊を「天女になって飛んでいるよう」と表現したコメントが印象に残っているという人もいるのではないでしょうか。帰還後は手を離すとモノがふわふわ浮かずに下に落ちるという当たり前の現象が面白くて、いろいろなものを落として遊んだそうです。

向井さんは石原裕次郎の担当医をしたこともある心臓外科医でした。新聞で宇宙飛行士募集の記事を見て宝くじ気分で応募したところ、1985年に33歳で第1次材料実験の搭乗科学技術者として宇宙飛行士に選定されます。

ところが、翌年1986年1月28日に米スペースシャトル「チャレンジャー」が打ち上げ後に爆発し、乗組員全員が死亡するという悲劇が起こりました。これにより、スペースシャトル計画は凍結され、彼女は先が見えない状態のまま宇宙に出発するまで選定から9年も待つことになったのです。宇宙に出発したとき、42歳になっていました。

宇宙では、宇宙医学などに関する82テーマもの実験を遂行します。なかでも、宇宙での交尾や産卵を観察したメダカの実験は話題となり、宇宙で生まれた8匹のメダカは「宇宙メダカ」と呼ばれました。宇宙メダカは小中学校などで飼育されて数を増やし、子孫たちが今でも全国各地で飼われています。

その後、彼女は1998年に再び宇宙へ。2度の宇宙飛行を経験した後、ライフワークとして宇宙医学の研究に取り組んでいるそうです。

連載:今日は何の日?

執筆協力=アステル

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