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2022.06.17 19:00

ドージコイン投資家がイーロン・マスクを提訴、34兆円要求

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イーロン・マスク(Getty Images)

イーロン・マスクが、ツイッター上で暗号通貨のドージコインを宣伝したことをめぐる訴訟が、6月16日に米連邦裁判所で起こされた。

2021年にドージコインを購入した原告のキース・ジョンソン(Keith Johnson)は、マスクがドージコインの価格を操作して「マルチ商法」を行ったと主張し、マスクとスペースX、テスラを相手取った集団訴訟をニューヨーク州の連邦地方裁判所で起こした。

ジョンソンは少なくとも860億ドルの損害を被ったとし、その約3倍の2580億ドル(約34兆円)の賠償金を求めている。彼は、マスクがツイッターの投稿によってドージコインの価格をつり上げたが、このコインはそもそも無価値で、マスクが自身の「利益や楽しみ」のために宣伝を行ったと主張している。

ジョンソンはまた、裁判所がマスクにドージコインの宣伝を禁じ、ドージコインの取引が連邦法とニューヨーク法の下のギャンブルの一形態であると宣言することを求めている。

この訴訟で、原告はドージコインがツイッター上の宣伝と操作によって煽られた「違法な電信詐欺企業」だと主張している。フォーブスはスペースXにコメントを求めたが、回答は得られていない。

2013年に1コインあたり0.0002ドルで始動したドージコインは、昨年5月のピーク時には0.64ドルをつけたが、ここ1年は下落傾向にあり、16日時点で0.057ドルにまで落ち込んでいる。

マスクは2019年にドージコインの宣伝を開始し、「DOGE」や「Dogecoinでテスラのプロダクトを購入できる」といった文言を含む一連のツイートでこのコインの価値を引き上げたとされる。しかし、2021年2月になって、マスクはドージコインへの支持を撤回し、このコインのアカウントを無効にした人々に対し、「ドルを支払う」とツイートした。

米国証券取引委員会(SEC)は同月、マスクのドージコインに関連するツイートに関する調査を開始した。マスクはその後も「Doge will live forever.」とツイートし、このコインを支持する姿勢を見せたが、5月の人気バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際には、「ドージコインは詐欺だ」とコントの中で発言した。

今回の訴訟で原告は、ドージコインが詐欺であり「騙されて高い値段で買わされた」と述べている。

編集=上田裕資

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