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2022.03.19

リセール品購入は自慢できる行為に。米小売ファッションファイルが好調

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サラ・デイビスは、1999年に法科大学院を卒業すると、「ファッションファイル」という、ささやかなリセールショップをイーベイに開設した。そして、取り扱っていた中古のラグジュアリーブランド商品が、小売価格にかなり近い値段どころか、多くの場合はそれを上回る値段で売れていることに気がついた。

そこで同年中に、独立型eコマースサイト「ファッションファイル」を立ち上げ、ラグジュアリーブランド中古品の委託販売を開始した。ルイ・ヴィトンの「ネヴァーフル」から、シャネルの「クラシック・ダブルフラップ」まで、直接買い取り方式や、認定プロセスを通じて、人気の高いハンドバッグを集めた在庫を確保したのだ。

デイビスによると、ファッションファイルは以降、毎年黒字を計上しているようだが、最初から常に高い評価を得ていたわけではなかった。というのも、立ち上げてから10年ほどは、ファッションファイルのような委託販売サイトから中古のブランド物を購入するのは、ファッション的には「不作法な」行為だ、と考えられていたからだという。

「当社で購入したシャネルの中古バッグを誰かにほめられた人は、『ありがとう。でも、ファッションファイルから買ったことは誰にも言わないで』と念を押していたほどだ」とデイビスは言う。

やがて、ショッピング業界が追い付いてきて、中古のラグジュアリーブランド商品を購入する意義が理解されるようなった。それが「お金の節約」であろうと、「環境を守るために新品を買わない主義」であろうとだ。

「サステナビリティと循環型経済をめぐる消費者の意識が向上し、リセール品の購入は自慢できる行為になった」とデイビスは話す。

いまのファッションファイルには、他にも自慢できるそれなりの理由がある。2021年の総売上高が4億5000万ドルから5億ドルに達すると推定されているのだ。デイビスは、この点についてコメントは控えたいとした。

ファッションファイルは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止を目的としたロックダウンが始まった2020年こそ苦戦したものの、デイビスによると、2021年の売上は前年比で107%増となったという。

現在、ラグジュアリーブランドのリセール市場を後押しする大きな流れが生まれている。調査会社ベイン・アンド・カンパニーは2021年12月、2021年の市場規模は330億ユーロになると推測していた。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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