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2022.02.13 16:00

眼福!スーパーハイジュエリーの世界

Forbes JAPAN編集部
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BVLGARI


鮮烈なレッドで目を奪う世界最大級のスピネル

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130カラットを超える、とびきり大きな真紅の宝石。ルビーではない。艶やかな色彩の魅力によって、人気が世界的に高まっているスピネルだ。

世界最大のものは、イラン王室旧蔵の500カラットの「サマリアン・スピネル」。2番目の大きさの「チムール・ルビー」は、英国王室の至宝となっており、3番目の「ブラック・プリンス・ルビー」も英国の帝国王冠にセットされている(ともにあまりにもくっきりとした赤のために長い間ルビーと誤認されてきた)。

そして4番目の大きさのスピネルこそは──このネックレスに輝く赤いジェムストーン。市場に流通しているスピネルとしては世界最大だという。

信じがたいほどに希少なこのタジキスタン産スピネルは、みずみずしいエメラルドのビーズと組み合わされ、補色の効果によってインパクトのあるレッドが一段と際立って見える。宝石のポテンシャルを最大限に引き出す技に長けたブルガリのジュエリー クリエイティブディレクター、ルチア・シルヴェストリならではの秀抜な仕事だ。

「マニフィカ」コレクションより「インペリアル スピネル」ネックレス。PT、スピネル(タジキスタン産、131.21カラット)、エメラルド、ダイヤモンド)。23億4323万1000円(参考価格)。ブルガリ ジャパン 03-6362-0100

BOUCHERON


神秘的な光が揺らめくワンアンドオンリー

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内部にさまざまな色彩が浮かんでは消えるオパール。複雑な光の回折があやなす色はプレイ・オブ・カラー(遊色)と呼ばれる。なかでもブラックオパールは、強いコントラストを成す暗い背景色とスペクトル色によって、独特の魅力が生まれる宝石。それぞれの色彩のモザイク模様はふたつとして世界に同じものがなく、唯一無二だ。

まるで宇宙空間から青い地球を眺めているような気分にさせてくれるこのブラックオパールは、ブシュロンのクリエイティブディレクター、クレール・ショワンヌが自ら買い付けてきたオーストラリア産の逸品。周囲に同系色のエメラルドやブルーサファイアなどを大小ミックスしてびっしりと敷きつめ、オパールのプレイ・オブ・カラーがどこまでも広がっていくかのようなトロンプルイユ(だまし絵)の効果を狙っている。

ともすればクラシックになりがちな大粒のオパールを、洗練されたデザインでスタイリッシュに仕上げるには、研ぎ澄まされた美的感性を要する。このリングはその優れた例といえそうだ。

「ホログラフィック」コレクションより「イリュージョン」リング。WG、ブラックオパール(オーストラリア産、30.98カラット)、パライバトルマリン、ブルーサファイア、ツァボライト、エメラルド)。6402万円(参考価格)。ブシュロン クライアントサービス 0120-230-441

illustration by Mathilde Aubier | text and edit by Keiko Homma

この記事は 「Forbes JAPAN No.090 2022年2月号(2021/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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