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2021.10.11 11:30

情報管理ツールNotionが評価額100億ドル、セコイア等から資金調達

(c) Notion

今年の初め、情報管理ツールのNotionはエンタープライズ向けソフトウェアには珍しい問題に直面した。それは、TikTokで話題になったことが原因でアクセスが急増したことだ。年明けの1月4日に400万人のユーザーがログインすると、サービスが停止していることに気づいた。

Notionのユーザー数は、パンデミックによるリモートワークの浸透で、2020年に5倍に増加した。同社の評価額は、昨年4月に20億ドルに達したが、TikTokに集まる若者たちが、一つの動画ごとに数千人も新規にサインアップするような状況は未経験だった。

さらに、アドビやHeadspace、Figmaなどの企業顧客向けのサービスが、急に不安定になったことは大きな問題だった。NotionのCOOのアクシェイ・カタリ(Akshay Kothari)は、「当社は重要な課題に直面した。しかし、その一方でとてもラッキーなポジションに居ることにも気づいた」と話す。

Notionは、ノートやスプレッドシート、カレンダーなどの機能を、あらかじめ用意されたテンプレートを使って、自分好みにカスタマイズできるツールとして独自のカルチャーを構築し、投資家からの期待も高まっている。同社のCEOのアイバン・ザオ(Ivan Zhao)とカタリらのチームは10月8日、Coatue Managementとセコイア・キャピタルが主導した、新たな資金調達ラウンドで、2億7500万ドルを調達したことを発表した。

Notionの評価額は、前回のラウンドの20億ドルから100億ドル(約1兆1200億円)に急上昇した。

今年6月にCRO(チーフ・レベニュー・オフィサー)としてNotionに入社したオリビア・ノッテボーム(Olivia Nottebohm)は、新たな資金をNotionのプラットフォームの増強と採用に用いると述べている。サンフランシスコを拠点とする同社は現在、ダブリン、ニューヨーク、東京、ハイデラバードにオフィスを構えており、最近ではスタートアップのAutomate.ioを買収した。

Notionは売上高を公表していないが、ユーザー数は2019年に100万人、昨年4月に400万人、現在では2000万人というペースで伸びている。また、ユーザーの80%と売上の70%が米国以外からで、韓国語のフェイスブックグループのメンバー数は3万人以上、アラビア語を中心としたグループのメンバー数も5万人以上という。

Notionの社員数は、昨年春には約40人だったが、現在は約200人に増加した。同社は、ユーザーをサポートする外部コンサルタントの数を増やしているが、プロ向けのサービスを追加するのはまだ先のことになるという。
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編集=上田裕資

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