ファイザー製ワクチンは半年後も90%「入院」を防ぐ、米調査結果

Donato Fasano/Getty Images


ワクチンの感染予防効果が時間とともに低下することを示す研究結果は、このファイザーとカイザー・パーマネンテによる研究以外の結果でも、すでに明らかにされている。

米モデルナも9月、同社製ワクチンを接種した人が感染した場合、「重症化や死亡を防ぐ効果は高いまま維持される一方、ブレイクスルー感染する割合は、時間の経過に伴い大幅に上昇すると考えられる」との研究結果を発表している(イスラエルと英国の保健当局も、同様の調査結果を公表している)。

ブースター(追加)接種の必要性に関する評価を行う各国の専門家たちにとって、こうした研究結果はすべて、非常に重要なものとなっている。

米バイデン政権はすべての人を対象とした追加接種の実施に向けて計画を進めてきたが、食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は9月、「すべて人を実施の対象に含めるべきとする十分なデータがない」と判断。

ファイザー製ワクチンについて、「65歳以上の人、重症化リスクが高い18歳以上の人、職業上このウイルスに暴露する機会が多い人のうち、重症化したり重篤な合併症を起こしたりするリスクがある18歳以上の人」を対象に限定した上で、追加接種の実施を承認した。

FDAはモデルナ製ワクチンのブースター接種についても、用量を2回目の接種までに使用される半分にすることとして、実施を認める方向とみられている。

さらに、米ジョンソン・エンド・ジョンソンも近くFDAにデータを提出、追加接種の実施に関する承認を申請する予定だと伝えられており、FDAによる検討が開始される見通しだ。

編集=木内涼子

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