ビジネス

2021.09.16

ストレッチ専門店「Dr.stretch」、第三創業へ。コロナ禍でも好調の秘訣とは

ノビテル代表取締役社長 黒川将大

国内外に180店舗を展開するストレッチ専門店「Dr.stretch」を運営する「FUBIC」が8月、第三創業期を迎え「nobitel(ノビテル)」へ社名変更した。

ストレッチにお金を払うという創業当時は存在しなかった常識とマーケットを創出、11年で業界最大手となった当社は、コロナ禍でも好調な業績を打ち出している。また、新たな事業ブランド戦略を打ち出すなど、歩みを止めない代表の黒川将大氏に躍進する強さの秘訣を聞いた。


新たなブランドの確立とDX化


──今回、第三創業として発表した内容について教えてください。

会社を創業して29年目になりました。元々、自動車販売業からスタートし、健康事業を本格的に開始したタイミングで社名をフュービックに変更。そして2021年、社員と共に積み上げてきた私たちの価値を「からだ柔軟、こころ柔軟、Strech Well」という言葉で表現し、第三創業をスタートさせます。

創業時から掲げてきた「健康を通し多くの人の未来を大きくする」という理念を継承し、新社名「nobitel(ノビテル)」にはお客様と共に成長する、DXの推進によって顧客体験の価値向上を目指すという意味が込められています。これからもストレッチ業界のリーディングカンパニーとして生活者の問題解決に取り組んで参ります。

──「ウェルネス×DX」を掲げていますが、具体的に何が可能になるのでしょうか?

今回、食事管理機能アプリを提供する企業とAIによるサイズ測定アプリを提供する企業と業務提携をしたことで、健康管理が一括でできるようになりました。

また、弊社はストレッチ、ピラティス、リゾートホテル等の事業をしていますが、これまでそれぞれの会員さんの連携ができていませんでした。それらを一元化し、店舗と連動したヘルスケアアプリを開発し、身体のケアからスポーツからトレーニングまでワンストップで利便性の高いサービスを実現することが可能となります。



──なぜ今の時期に発表したのでしょうか。

実は、デジタルに力を入れようと考えていたのは5〜6年から前です。社内のエンジニアでシステムを作ることが重要だと考えていたのですが、社内で内製化することは想像以上にハードルが高く、とても時間がかかりました。2019年にCTOを採用し、そこからスピード感をもって取り組むことが出来て今回の発表に至りました。

──新事業には物販(EC)やトラベル事業もあります。

7月には伊藤忠さんと業務提携しました。アパレル商品の開発力や中国に強いネットワークを持つ伊藤忠さんと協業しプライベートブランドとしてモノづくりにチャレンジします。

そして秋には公式オンラインショップと各店舗で販売を開始いたします。トラベル事業はリゾートホテルの運営の経験から、従来の観光から「健康」や「ウェルネスそして「スポーツ」をテーマに新しい旅行のスタイルを提案、実現していくこともはじめます。
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文=加藤倫子 写真=藤井さおり

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