引退しても稼ぐプロスポーツ選手たち




「過去の栄光」が鈍色ではなく、黄金に輝く元プロ選手たちがいる。
現役の選手よりも稼ぐ彼らの収入源はいったい何なのだろうか?


近年、テレビ放映権料の高騰もあってプロスポーツ選手の収入が著しく上昇している。米プロバスケットボール協会(NBA)とメジャーリーグに所属する選手の平均年収は、それぞれ500万ドル(約6億円)と380万ドルにも上る。
とはいえ、ケガの恐れもあるし、現役生活は決して長くはない。だからこそ、選手は少しでも多くの賞金や年俸を得ようとするわけだが、一部のスター選手は第一線を退いてもなお、かつての栄光で稼ぎ続けている。
フォーブスでは、そうした選手たちの給与や広告収入、ライセンス料、講演料、イベント出演料、執筆料、ゴルフコース設計料など、多岐にわたる活動をもとに年収を算出。「引退しても稼ぐプロスポーツ選手」のランキングを作成した。
1 位に輝いたのは、“バスケットボールの神様”ことマイケル・ジョーダン(52)。1980~90年代に一世を風靡したブランド「エア・ジョーダン」の人気復活もあって年々収入を伸ばしている。昨年の年収1 億ドルは、現役の選手よりも圧倒的に多い額だ。

1位 マイケル・ジョーダン(バスケットボール)
推定収入:1億ドル
引退年:2003年
年齢:52
彼の名を冠した、ナイキのブランド「エア・ジョーダン」から莫ばく大な収入を得る。現在は、NBAチーム「シャーロット・ホーネッツ」のオーナーを務めている。

2位 デビッド・ベッカム(サッカー)
推定収入:7,500万ドル
引退年:2013年
年齢:39
選手時代を含めても昨年、最も年収が高かった“貴公子”。収入は、酒造メーカー「ディアジオ」との大型スポンサー契約や、中国企業の広告出演料などから。

3位 アーノルド・パーマー(ゴルフ)
推定収入:4,200万ドル
引退年:2006年
年齢:85
最後にPGAツアーで優勝したのは1973年だが、自身の名前に由来する洋服ブランド「アーノルド・パーマー」はいまでもアジアを中心に高い人気を誇る。

4位 ジャック・ニクラス(ゴルフ)
推定収入:2,800万ドル
引退年:2005年
年齢:75
45年前にゴルフコース設計事務所「ニクラス・デザイン」を立ち上げて以来、“帝王”は390ものコースの設計を手がけてきた。現在も50以上の計画が進行中だ。

5位 ジェリー・リチャードソン(アメフト)
推定収入:2,300万ドル
引退年:1960年
年齢:78
プロ選手としては2年間しかNFLでプレーしなかったが、引退後にレストランチェーン経営で成功。現在は、NFLチーム「カロライナ・パンサーズ」のオーナーだ。

6位 シャキール・オニール(バスケットボール)
推定収入:2,100万ドル
引退年:2011年
年齢:42
「シャック」印のバスケットボールやシューズからの収入のほか、テレビ出演料や宝飾チェーン「ゼールス」へのライセンス料もあって年収が大幅に増加した。

7位 ゲーリー・プレーヤー(ゴルフ)
推定収入:2,100万ドル
引退年:2009年
年齢:79
“南アの黒豹”として名を馳せた名手は、ロレックスやキャラウェイなどの広告塔に。近年は、コンゴやモザンビークなどでゴルフコースの設計に携わっている。

8位 マジック・ジョンソン(バスケットボール)
推定収入:2,000万ドル
引退年:1996年
年齢:55
メジャーリーグ(MLB)の名門チーム「ロサンゼルス・ドジャース」のオーナーを務める。現在は、サッカーの新チーム創設計画で主導的な役割を果たしている。

9位 ペレ(サッカー)
推定収入:1,600万ドル
引退年:1977年年齢:74
2014年に地元ブラジルで開催されたFIFAワールドカップ効果もあり、収入が大幅に増加。フォルクスワーゲンやエミレーツ航空などと広告契約をかわしている

10位 グレッグ・ノーマン
推定収入:1,600万ドル
引退年:2012年
年齢:60
「グレート・ホワイトシャーク・エンタープライズ」のCEOとしてワインづくりや資産運用に勤しんできた。昨年末には、ゴルフ解説者デビューを果たしている。

フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.11 2015年6月号(2015/04/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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