米国「ミレニアル世代」が住みやすい都市 トップ10

1位に輝いたワシントンDC街並み(avmedved / Bigstock)



米国ではデジタル化社会に育った10代から30代前半の若者を「ミレニアル世代」と呼ぶが、その雇用環境は決して楽なものではない。大学で政治学の学位を取得後、スターバックスのバリスタとして働いている24歳。数学を専攻し軽食屋で接客をしている若者。教師の仕事に就けず、両親と一緒に住んでいる英語学の学士号を持つ女性もいる。

最終学歴が高校卒業の場合、さらに状況は厳しい。労働統計局の調べでは、2014年度の20歳から24歳までの高卒者の失業率は14.7%。大学卒業者の失業率、7.2%の倍以上だ。

しかし、大卒の若者らの肩には奨学金の返済が重くのしかかる。昨年の大学卒業者の平均借金額は33,000ドル。20年前の倍以上という金額だ。

しかし、そんなミレニアル世代にとって理想的な都市もある。ここでは賃貸物件検索サイトのRent.comや不動産情報サイトのOnboard Informatics、求人サイトIndeed.comのレポートから各種の指標を抽出。米国の人口10万人以上の都市で、新社会人にとって魅力的な都市トップ10をリスト化した。

用いた指標は「居住者1,000名ごとの求人件数」、飲食店やナイトライフの充実度を示す「ライフスタイルスコア」、そして、「完全失業率」、「寝室が2つあるアパートの家賃の中央値」。

上記の指標を元にランキングを作成したところ、トップに立ったのはワシントンD.C。ミネアポリスが2位、デンバーが3位、サンフランシスコが4位と続く。人口密度が高い大都市のニューヨークやロサンゼルス、シカゴはランキング圏外となった。


1. ワシントンD.C.
ミレニアル世代の割合: 29%
1,000人当たりの求人件数: 87
ライフスタイルスコア: 26
失業率: 4.9%
家賃の中央値: 3,287ドル

2. ミネアポリス
ミレニアル世代の割合: 31%
1000人当たりの求人件数: 64
ライフスタイルスコア: 24
失業率: 4.1%
家賃の中央値: 1,772ドル

3. デンバー
ミレニアル世代の割合: 26%
1000人当たりの求人件数: 80
ライフスタイルスコア: 19
失業率: 4.5%
家賃の中央値: 2,025ドル

4. サンフランシスコ
ミレニアル世代の割合: 26%
1000人当たりの求人件数: 73
ライフスタイルスコア: 22
失業率: 4.8%
家賃の中央値: 5,255ドル

5. ボストン
ミレニアル世代の割合: 33%
1000人当たりの求人件数: 837
ライフスタイルスコア: 18
失業率: 4.9%
家賃の中央値: 4,498ドル

6. オースティン
ミレニアル世代の割合: 29%
1000人当たりの求人件数: 66
ライフスタイルスコア: 15
失業率: 3.7%
家賃の中央値: 1,656ドル

7. シアトル
ミレニアル世代の割合: 28%
1000人当たりの求人件数: 58
ライフスタイルスコア: 23
失業率: 5.5%
家賃の中央値: 2,596ドル

8. ローリー(ノースカロライナ州)
ミレニアル世代の割合: 26%
1000人当たりの求人件数: 88
ライフスタイルスコア: 4
失業率: 4.8%
家賃の中央値: 2,431ドル

9. ボルチモア(メリーランド州)
ミレニアル世代の割合: 25%
1000人当たりの求人件数: 78
ライフスタイルスコア: 13
失業率: 6.2%
家賃の中央値: 1,586ドル

10. シンシナティ(オハイオ州)
ミレニアル世代の割合: 27%
1000人当たりの求人件数: 46
ライフスタイルスコア: 24
失業率: 4.9%
家賃の中央値: 2,138ドル

文=スーザン・アダムス(Forbes)/ 編集=上田裕資

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