ビジネス

2020.07.20

シンガポールから世界17拠点に拡大も、AnyMind十河宏輔が日本に戻ってきた理由

AnyMind Group 共同創業者兼CEOの十河宏輔


アジア、日本ともに、5Gが来ます。そうなるとオフライン広告とインターネット広告の境目がなくなってくると思うんですよね。いろんなデバイスがインターネットにつながり、インターネット広告がオフライン広告をのみ込んでいく。看板広告がデジタルサイネージの広告になったり、タクシーの中のポスター広告がタブレット広告になったりと、すでに始まっていますが、その流れが加速し、ビジネスチャンスがあふれている。

そういった新しい形のインターネット広告、今までオフライン広告だったものを新しい形のインターネット広告に変えるところは今後、注力していきたいと思っています。大企業や大型施設と組んで、デジタルサイネージを使った広告プロダクトの開発を今進めています。

「個が輝ける時代」へ


「個が輝ける時代」を促進していきたい。それがクリエイタービジネス、インフルエンサービジネスだと思っています。広告にとどまらないクリエイターのビジネスモデルはどんどん増えていきます。ECやオンラインサロンなど、収益ソースが多角化していく中で、それを支えるサービスやプラットフォームを推進していきたいです。

アジアの市場も引き続き、めちゃくちゃ面白いです。特にベトナム、インドネシア、フィリピンはまだまだ人口が伸びていて、変化が速く年間の成長率も非常に高いので、ビジネスチャンスは大きい。競合も増えてきていますが、競合からシェアを奪うというよりは、どちらかというとみんなで市場を盛り上げていきたいです。

グローバル展開については今はアジア中心でやっていますが、POKKTの子会社化によって、いよいよ中東・インドにも進出することができました。

インドは人口もマーケットとしても伸びていて、新しいイノベーションがどんどん起こっている国です。進出しない理由はない。中東に関しては人口もムードも少し前の東南アジアに近いと思っています。また、米国系の競合も多くない中で、中東の方は意外に親日です。ビジネスはしやすいですね。セットで攻めていきたいと思っています。

長期的には世界のどこでも通用するビジネスモデルを作り続けたい。いろんな国で使われるようなプロダクトやサービスを世の中に出していきたい。やはり「個」が強くなっていく時代だと思うので、ビジネスもますますクロスボーダー、シームレスに国境を越えて行われる時代になっていきます。僕ら自身がいち早く体現している会社だと思いますが、いろんな国や企業や個人の架け橋になっていきたいなと考えています。

文=林亜季 写真=小田駿一

ForbesBrandVoice

人気記事