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2020.03.03 10:00

配車大手グラブ、台湾「キムコ」と提携でEVスクーターを配備

Wulandari Wulandari / Shutterstock.com

東南アジアの配車サービス大手「グラブ」は先日、台湾のオートバイメーカー「キムコ(光陽機車)」傘下のベンチャーキャピタルから3000万ドル(約32億円)を調達したとアナウンスした。2012年の設立以来、99億ドルを調達したグラブにとって、3000万ドルという金額は多くはないが、今回の出資は今後の事業展開に大きな意味を持つ。

キムコは傘下のVCのキムコキャピタルから出資し、グラブに電動スクーターを供給する。それと同時にキムコの充電ステーション、Ionexをグラブのオペレーション拠点に広げていく。グラブはアジアの8ヶ国、339都市で営業中だ。

両社は今後新たに導入される電動スクーターの台数を開示していないが、一部の報道では、東南アジア地域で新たに2億5000万台のレンタル向け車両が導入され、そのうち1億1000万台がインドネシアになる見通しという。

キムコの投資額の80%は、グラブの電動スクーターレンタルサービスGrabWheelsに注がれるという。

グラブはプライベートセクターのみならず、各国の政府機関とも連携し、電動車両のエコシステムの構築を進めている。同社はEV(電気自動車)のオペレーションをより安価にしようとしている。

「当社は各国の政府と連携し、EVの価格やオペレーションコストを引き下げ、EVの導入を後押ししていく」とグラブは述べた。

グラブが掲げる目標は、グローバル進出を狙うキムコの思惑と一致する。創業56年のガソリン駆動スクーターメーカーであるキムコは2018年に、3年間で50万台の電動スクーターを出荷すると宣言していた。台湾メディアのCommonWealthは2018年4月に、キムコの充電ステーションIonexが将来的に、20ヶ国で利用可能になると述べていた。

キムコキャピタルのGary Tingは2月上旬、グラブのプラットフォームが巨大なポテンシャルを秘めていると述べた。キムコは10年間に渡り中国市場に注力した後、東南アジアのスタートアップとの取り組みを加速させると述べていた。

台北の投資ファンド、AppWorksのJamie Linは、キムコのグラブへの投資は東南アジアでの存在感を高めるために非常に効果的だと述べた。東南アジアを代表するデカコーンであるグラブにとっても、今回の提携は非常に意義深いと、彼は話した。

編集=上田裕資

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