息をのむほどの美しさ 東京で発表された「ジャガー ビジョンGT」とは

鈴木 奈央
1789

同車の電動パワートレーンはジャガーのフォーミュラーEのマシンからヒントを受けたそうだ。3モーターを搭載する4WDのビジョンGTはなんと、1000psを発揮し、0-100km/hの加速は1.9秒。

「ジャガーの新しいデザインディレクター、ジュリアン・トンプソンのチームと一緒に仕事ができたのは素晴らしい経験でした。このクルマのデザインとパフォーマンスは、チームの能力、クラフトマンシップ、長年にわたるコラボレーションの成果です。来月末、ドライバーがこのクルマを運転できるのを楽しみにしています」と、山内氏は語った。同車は11月末からゲームでプレイできるようになる。

トークセッションの直後、ジャガー ビジョンGTが初登場の「ワールドツアー・エキシビション・プロアマレース」が開催され、トップレーサーと各国のジャーナリストがその性能を体感した。幸いに一流レーサーの菅原選手と組んで、僕も参戦できた。首都高という慣れない、実際存在しないサーキットを5周回るレースだった。



当然、1000psも発生しているので、加速性は凄まじいけど、それよりも難しかったのは、ブレーキングだった。時速350km/hでコーナーに迫るとき、ブレーキングを「いつ、どこまで強く踏んだらいいか」というテクニックをマスターするのが大変難しかった。でも、アンダーステアを抑えられる速度でコーナーが曲がれた時のハンドリングはピカイチだった。

予選5位からレースをスタートして、すぐに3位に浮上したが、高速コーナーで他のマシンに当てられ、結局は6位でフィニッシュ。菅原選手、ご迷惑をおかけした。でも、僕は、まだバーチャル世界にしかないこのビジョンGTに搭載している電動パワートレーンが、リアルワールドに登場されると思われるほどであることに感動した。これはとても大きな意味のある1台だった。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

ForbesBrandVoice

人気記事