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2019.07.21 11:30

歯列矯正を変えた3Dプリント技術、「破壊力」に投資家も注目


急速な技術の向上

3Dプリント技術に関して残念な点だと考えられてきたことの一つが、時間がかかることだった。従来の組立ラインと競い合えるほどの速さで生産することができなかったのだ。

だが、この点においても変化は起きている。評価額15億ドルの非公開会社、米デスクトップメタル(Desktop Metal)の大型の3Dプリンターは、その他の数多くのプリンターよりも、100倍近い速さで製品をつくることができる。

デスクトップメタルの調査によれば、同社製の3Dプリンターは1日当たり546個の複雑な形の部品を生産できる。一方、米ゼネラル・エレクトリック(GE)製のプリンターでつくれるのは、1日わずか1ダース分ほどだ。

さらに重要な点は、デスクトップメタルはステンレス鋼、アルミニウムその他の金属にも対応していることだ。初期の3Dプリンターの主な欠点は、プラスチックのようなもろい材料でしかプリントできないことだった。

破壊的な企業は、それまでには不可能だったことを成し遂げようとする。それに成功すれば、投資家たちにも利益をもたらすことができる。3Dプリント技術はちょうど今、そうした位置付けにある。

3Dプリント業界が専門の米コンサルティング会社ウォーラーズ(Wohlers)の調査によれば、同業界は昨年、前年比33%の成長を記録。99億8000万ドルの規模となった。最大手である米3Dシステムズ(3D Systems)の売上高は、過去最高を更新している。

また、調査会社IDCの予測によると、3Dプリント向けの支出額は2022年までに、今年の140億ドルから230億ドルにまで増加するとみられる──3Dプリンター業界は今、静かなブームを迎えようとしている。

編集=木内涼子

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