中国IT業界で最も裕福な10人

写真=世界経済フォーラム (スイス コロニー州) via Wikimedia Commons



今や人口においては世界一、経済においては世界第二位となった中国には、数多くのナンバーワン企業が存在する。インターネットのユーザー数やスマートフォンの購入者数およびユーザー数においても、世界ナンバーワンとなった中国のITブームで荒稼ぎした起業家は誰だろうか。IT業界のトップ10ランキングをお届けしよう。

※人名/運営企業名/総資産額/世界ランキング順位、の順

1位 ジャック・マー(馬雲) アリババ 227億ドル 33位
かつて英語の教師をしていたマーは、2014年9月、中国のeコマースの先駆けであるアリババグループの株式を上場した際に、総額250億ドルに及ぶ資金を市場から調達し、世界の投資家の耳目を集めた。彼は、アリババ傘下のオンライン決済サービス、アントフィナンシャル・サービスグループにも出資している。


2位 ポニー・マー(馬化騰) テンセント・ホールディングス 161億ドル 56位
中国インターネットサービス大手のテンセント・ホールディングスのCEOであるマーは、アリババのジャック・マーと同業だが、二人の企業人としての性格は、まったく異なっている。ジャックが生まれながらのショーマンだとすれば、ポニーは地味なオタクといったところだ。テンセントのアプリ「ウィーチャット」は、この10年で最もグローバルな成功を収めたメッセンジャーサービスといっていいだろう。


3位 ロビン・リー(李彦宏) バイドゥ 153億ドル 62位
リーはナスダックに上場している中国最大のオンライン検索サービス会社、バイドゥのCEOである。バイドゥはインターネットビジネスを強化してきたが、ひそかに音声および画像認識技術の分野でブレイクスルーとなる技術に注力している。彼は、米国バッファローにあるニューヨーク州立大学を卒業している。


4位 レイ・ジュン(雷軍) シャオミ 132億ドル 87位
レイ・ジュンは同じくビリオネアである友人のリン・ビンとともに、2010年にスマートフォンメーカーのシャオミを設立した。シャオミは競合他社を押しのけて、世界でも屈指の評価の高い非上場企業へと成長した。


5位 劉強東 JDドット・コム(京東) 74億ドル 179位
劉は2014年にアメリカで株式上場したオンラインショッピングサイト、京東の主要株主である。


6位 ワン・ジン(王靖) シンエイ・テレコム・テクノロジー・グループ(信威通信産業集団) 69億ドル 195位
北京にある電気通信会社シンエイ・テレコム・テクノロジー・グループを創設したワンの純資産が増えたのは、去年、同社を裏口上場(backdoor listing)させた結果だ。彼はニカラグアの運河建設に500億ドルを出資し、物議をかもし出したことで知られている。


7位 ウィリアム・ディン ネットイーズ 66億ドル 208位
ディンが1997年にネットイーズを創業したときは、従業員が12人のささやかな会社だったが、今ではその数8,000人の世界最大級のオンラインゲーム会社へと成長している。同社は今年、カリフォルニアのレッドウッド・ショアーズにアメリカ本社を設立したことを発表し、中国の人気ゲームを欧米市場に売り出す意向を示した。


8位 張志東 テンセント・ホールディングス 58億ドル 254位
張はトニー・チャンという名前でも知られている。彼は、インターネットサービス会社のテンセント(1998年創業)で16年間CTOを務め、2014年9月に退任している。

9位 史玉柱 ジャイアント・インタラクティブ 37億ドル 435位
型破りな投資家として知られる史の財産の一部は、中国の最大規模のオンラインゲーム会社であるジャイアント・インタラクティブから得ている。彼は、2014年4月にアリババのジャック・マーとともに、デジタルメディア企業のワス・メディアに投資することを発表した。

10位 藩政民 AAC・テクノロジーズ・ホールディングス(瑞声科技控股有限公司) 35億ドル 497位
藩は深圳(シンセン)市の小型音響部品メーカー、AACのトップである。同社はアップルの取引先としても知られている。

文=ラッセル・フランネリー(Forbes)/ 編集=上田裕資

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