初めてランクインしたのは290人で、そのうち71人が中国籍だ。また、若手が増加傾向にあり、1,826人中46人が40歳未満だ。ただひとつ下落したのは、メンバーの総資産の平均額で、38億6000ドルと、昨年度より6000万ドル下回った。
地球一裕福な人物は、今年もビル・ゲイツだ。彼は過去21年間に16回もトップの座に輝いている。今年の純資産額は792億ドルで、2014年11月にマイクロソフトの株で、ビル&メリンダ・ゲイツ財団に15億ドルの贈与をしたにもかかわらず、昨年より32億ドル増えている。
メキシコのカルロス・スリムはまたもや2位、そして、米投資家のウォーレン・バフェットは、スペインのアマンシオ・オルテガ(今回4位)から3位の座を奪還した。この史上最大の株式上場会社でも、今年は「オマハの賢人」を破るに至らなかったようだ。バフェットは、バークシャー・ハサウェイの株価上昇のおかげで、前回の145億ドルから今回の727億ドルへと、番付の中でも最大の躍進を遂げている。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグは、5ポイント上げて16位、世界の富豪20位以内に初めてのランキング入りした。トップゲイナーには、ジャック・マーほか3人の中国人が名を連ね、彼らはトップ50のリストにも入っている。
40歳以下のビリオネアは46人いるが、ザッカーバーグはその若い革新者たちの先導者でもある。最年少は24歳のエヴァン・スピーゲルで、写真共有アプリの「スナップチャット」の共同開発者の一人だ。
シリコンバレーのテクノロジー企業に支えられているカリフォルニア州からは、23人の新たなビリオネアが生まれた。その中には、配車サービスを手掛けるウーバー社の共同創始者のトラビス・カラニックとギャレット・キャンプ、そして彼らの最初の従業員、ライアン・グレイブスが含まれている。
セラノスという血液検査の会社を経営する31歳のエリザベス・ホームズは、独力で成功した最年少の女性企業家として、世界の番付にデビューした。カリフォルニア州には、10億ドル以上の資産を持つ個人が131人もおり、中国とアメリカを除くどの国よりも多い人数となっている。
ドル換算で今年いちばん低落したのは、昨年度の250億から147億ドルに落ちたナイジェリアのアリコ・ダンゴテで、ナイジェリア通貨の急落と、彼の最大の資産であるセメントの需要の縮小が下降を後押しした。しかしながら、彼がアフリカ一裕福な男の地位を保っていることに変わりはない。群を抜いて弱くなっている国はロシアで、昨年度のランキング入りは111人だったのが、今年は88人と、アメリカと中国だけでなく、ドイツとインドよりも下回る結果となった。