iPhone 6の故障率の高さが鮮明に、アップル神話に疑問符

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アップルは長年をかけてハイクオリティな製品イメージを築き上げてきた。なかでもトップクラスのエンジニアリングが投入されたiPhoneは、最高のスマートフォンとしての地位を獲得した。しかし、最新の調査結果によってiPhoneの信頼性に疑問が浮かぶこととなった。

メーカーや通信キャリア向けに診断ソフトウェアを提供する米国の企業「Blancco」は、先日発表したレポート「State of Mobile Device Repair & Security」で、アンドロイド端末やiOS端末の故障率を公開した。それによると、アジアや北米、ヨーロッパの3地域を通じてスマホの故障率はほぼ同レベルであり、OS別の故障率はアンドロイドが14%、iOSが12.5%となっていた。

しかし、端末別でいうとiPhone 6と6Sの故障率はそれぞれ26%と14%と、他の端末よりも大幅に高い水準となっている。スマホの故障は経年劣化によるものが多いため、iPhone 8シリーズやiPhone Xの故障率はまだ目立たないレベルだ。また、iPhone 7シリーズの故障率も7〜8%で平均的な水準といえる(Blanccoによる2017年第4四半期のデータ)。

ニュースサイト「AppleInsider」の記事によると、Blanccoのデータは同社がサービスを提供する通信キャリアやメーカーに持ち込まれたデバイスの数値をまとめたものであり、このデータが必ずしも全てのスマホの故障率を示すものとはいえないかもしれない。

しかし、このところiOSのみならずmacOSに関してもハードウェア問題が報じられるアップルにとって、これは非常に気がかりな数値に違いない。iPhoneのバッテリー劣化トラブルや、MacBookのバタフライキーボードで発生した不具合、さらにiPhone 6で発生した「タッチ病」と呼ばれるスクリーンの問題などに直面した同社は今後、製品の信頼性の向上に向けて十分な注意を払う必要がある。

編集=上田裕資

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