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2018.05.09

ビットコイン巡るバフェットの見解は「誤り」、専門家らが批判

(Photo by Mario Tama/Getty Images)

投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる伝説の投資家、ウォーレン・バフェットは以前から、ビットコインに対して否定的だ。投資家らに対し、この仮想通貨への投資を続ければ大金を失うことになるとの強いメッセージを発してきた。

先ごろ行った自社の株主総会でも、バフェットはビットコインを「殺鼠剤の二乗」と表現。このバフェットの言葉は、ビットコイン価格の最近の上昇傾向に歯止めをかけ、1万ドル回復に待ったをかけた。その後、ビットコイン価格は下落し、その他の主要な仮想通貨も同様に値を下げた。

バフェットと議論を戦わせるのは、誰にとっても難しいことだ。だが、仮想通貨の専門家の一部はビットコインに関する評価について、バフェットは間違っていると考えている。

そうした専門家の一人が、フィンテックに基づくマーケティングを専門とするクラウドファンドX(CrowdfundX)のダレン・マーブル最高経営責任者(CEO)だ。

「バフェットは多くの投資において、適切な決断を下してきた。だが、ビットコインについては全く間違っている。(関連する)テクノロジーについて、全く何も理解していないからだ」

マーブルはまた、「…3年前にバークシャー・ハサウェイ株に投資していたとすれば、利益率はおよそ30%だ。それに対し、同時期にビットコインに投資していれば、まさにその100倍も良い結果を得られていただろう」と指摘。さらに、バフェットの今後については次のような見通しを示す。

「何年か先に状況が落ち着けば、ビットコインに投資しなかったことは彼のキャリアにおける最大の失敗だったということになるだろう。そして、アマゾンとグーグルに投資しなかった失敗は、大目に見てやれるものと思われるようになるだろう」

バフェットに異を唱えるもう一人の仮想通貨の専門家が、スマートコントラクトのセーフティネットを提供するセージワイズ(Sagewise)の最高技術責任者(CTO)、ダニエル・ライスだ。「ビットコインはゼロ・サム・ゲームだというバフェットの意見には同意できない」という。

「ビットコインが伝統的な投資対象とは異なる動きを見せるのは確かだが、私たちの考えから言えば、それは悪いことではない。伝統的な投資家たちは、ビットコインが実際には技術インフラであることをすぐに忘れてしまう」

仮想通貨取引所のローカルコインスワップ(LocalCoinSwap)のダニエル・ウォースリー最高執行責任者(COO)も、ライスと同じ意見だ。

「ビットコインはここ数年、膨大な量のイノベーションをもたらしてきた。革新的なブロックチェーン技術は、多くの産業、資産に代替となる新たな手段があることを示してきた…ビットコインとブロックチェーンのおかげで、通貨、保険、契約、計算能力、さらには投票までが、より公正で効率的なものになっている」

ただ、ウォースリーは次のようにも述べている。

「バフェットは過去に、"投資は自分が理解しているものに対してすべきだ"と発言している。それは、私たちが確実に従うべき一つのアドバイスだ」

編集=木内涼子

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