「30アンダー30」アジア版、アート部門で日本の4人を選出

ファッションデザイナー、富永航(Photo by Frazer Harrison/Getty Images for Mercedes-Benz)

フォーブスは先ごろ、将来有望な30歳未満の“ゲームチェンジャー”を選んだアジア版「30アンダー30」を発表した。

総勢300人の名前が並ぶこのリストには、文化・食を含む「アート」や「芸能・スポーツ」「金融・ベンチャーキャピタル」など、10分野で注目を集める若者たちが名を連ねている。

以下、キッチンからランウェイまでのさまざまな舞台で未来を創造し、築く「アート」部門で選出された日本人4人を紹介する。

共同生活組織「Cift」発起人|藤代健介(30)

慶応義塾大学大学院の在学中、空間設計のコンサルティング会社を設立。人間を重視した環境デザインをコンセプトとした設計を手掛ける。

昨年には複合施設「渋谷キャスト」を拠点としたクリエーターの共同生活組織「Cift」を立ち上げた。世界経済フォーラムのグローバル・シェイパーズ・コミュニティーのメンバーにも選出されている。

英「ダブル・ネガティブ」コンセプトアーティスト|田島光二(27)

VFX(ビジュアル・エフェクツ)制作会社である英ダブル・ネガティブのコンセプトアーティストとして、ハリウッド映画「ゴジラ」や「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」「ブレードランナー2049」などの制作に関わる。

日本電子専門学校コンピューター・グラフィックス科に在学中に米ルーカスフィルムから誘いを受けるものの、自らの英語力を理由に辞退したという。

ファッションデザイナー|富永航(30)

2016年にフランスのイエール国際モード&写真フェスティバルでプルミエール ビジョン グランド プライズを受賞した。

若手デザイナーの登竜門とされる同賞には約300組が応募。その中から選ばれた富永には、賞金1万5000ユーロ(約196万円)のほか、シャネル所有のアトリエで修業を積む機会が与えられた。

アーティスト|シシヤマザキ(28)

明るい色調の水彩画風の手描きロトスコープアニメーションが特徴。昨年はカーラ・デルヴィーニュを起用したシャネルのキャンペーン用ショートフィルムの制作に参加。エアビーアンドビーやPRADA、資生堂などの有名ブランドの広告も担当している。

2月に米国で開催されたイベントSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)では、オリジナルアニメ「YA-NE-SEN a Go Go」を公開した。

25歳の高級コスメブランド創業者にも注目

この分野で特に注目の人物とされたのは、マレーシア出身のアミラ・ジェネイド(Amira Geneid、25)だ。シンガポールを拠点とする高級化粧品ブランド「ザハラ(Zahara)」を創業した。「ハラル(イスラムの教えに則り許されたもの)」の高品質の化粧品がないことに不満を持っていたことが、起業のきっかけだったという。

そのほか同分野では、いくつもの「初の」という言葉で紹介される中国人初のスーパーモデル、リウ・ウェン(29)も選出された。アジア人として初めてヴィクトリアズ・シークレットのショーでランウェイを歩いたほか、初めてエスティローダーのスポークスパーソンにも抜擢された。

「食」関連ではフィリピンのパティシエ、ミコ・アスピラス(29)、フード・トーク・インディアの共同創業者、アンジャリ・バトラ(28)などが選ばれている。

編集=木内涼子

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