任天堂「ミニスーファミ」が年末発売か 公式発表を準備中説

(Photo by Neil Godwin/GamesMaster Magazine via Getty Images)

任天堂は、発売が噂される「ミニスーパーファミコン」(SNES Classic Edition)について沈黙を守っている。関係者の多くは、同社が「ミニファミコン」(NES Classic Edition)の生産を中止したのは、ミニスーパーファミコンを発売するためだと考えている。いざ発売となった場合、懸念されるのは、十分な在庫が確保されるかという点だ。

昨年11月のミニファミコン発売の際はコレクターたちが飛びつき、あっという間に売り切れてしまった。多くの人は、クリスマス休暇での購入を諦めて増産を辛抱強く待ったが、その後ニンテンドースイッチが発表され、ミニファミコンはそのまま生産中止となってしまった。その結果、ミニファミコンはオークションサイトで高額で取引される事態となった。

ゲーマーの中には、今年のミニスーパーファミコンの発売を待ちわびて、収録してほしいタイトルのリストを作成する者も出ている。その一方で、リリースに懐疑的な声も多く聞かれる。

筆者は、任天堂によるミニファミコンの生産中止を評価した数少ない一人だが、それはスイッチのリリース時期と重なるからだった。ミニスーパーファミコンがリリースされた場合、今度はスイッチの値下げ時期と重なる可能性が高く、任天堂がどのような戦略をとるかが注目される。

ミニスーパーファミコンの価格は、ミニファミコンの2倍以上になるだろうが、それでも発売日には店頭で長蛇の列ができるだろう。ミニファミコンの中古価格の高さを見れば、ゲーマー以外の人も大挙して店頭に押し寄せることが予想される。

海外ゲームメディアの「Eurogamer」は先日、任天堂に近い情報筋からミニスーパーファミコンをリリースする確証を得たと報じた。これまでのところ任天堂はコメントを発表していないが、筆者は同社がアナウンスの準備を進めていると推測している。任天堂が大々的に発表をした場合、ミニファミコンの時とは異なり、ホリデーシーズンの商戦に向けて十分な在庫を用意するだろう。

Eurogamerによる報道からまだ数日しか経っておらず、任天堂は市場の反応を見極めようとしていることと思われる。ミニファミコンの生産中止は多くのゲーマーの怒りを買い、ミニスーパーファミコンに関しても、既に多くのゲーマーが生産量の不足を懸念している。同じ轍を踏まないためにも、任天堂が生産量を増やす決断を下すことを期待したい。

もし任天堂がミニスーパーファミコンのリリースを認め、販売台数がミニファミコンの3倍になると発表したら、コアなファンはもちろん、わが子に「ドンキーコングJR.」を遊ばせたいX世代やカジュアルゲーマーも大喜びするに違いない。

筆者は、個人的にミニスーパーファミコンよりもミニN64の登場を待ち望んでいる。筆者ならずとも、「ゴールデンアイ 007」をプレイしたいファンは多いはずだ。

編集=上田裕資

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