年上の部下、どう扱えば... 若手管理職・経営者がすべきこと

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自分より若い部下を指導する方法についての手本は多いが、26歳で最初の会社を起業した私は、事業の急成長により、すぐに自分より年上の社員を雇うようになった。

それから数え切れないほどの間違いを経て、ようやく年下の上司が年上の部下を統率する方法を見出した。

自分の立場を明確に

CEOであれ、管理職への昇格であれ、あなたがその地位を得たのは、素晴らしい才能を示したり誰かの興味を引いたりして、それに足る働きをしたからだ。ただ、自分の知識の範囲と限界は把握する必要がある。自分の立場と責任から逃れてはいけない。

若きCEOだった私は、自分の肩書きを隠していた。自分の名刺には名前と連絡先のみ記し、「CEO」は載せなかった。

ある日、取引先の大企業と長時間の会議の末、自社製ソフトウエア導入の大型契約を取り付けた。取引先の幹部は会議の最後に私にこう尋ねた。「上司の承認はいつになりそうですか?」

上司は他でもない私自身だったが、相手はそれを知らなかったのだ。どこかの時点で、自分の立場について取引先に知らせたり、同僚や部下に敬意を払わせたりすることが重要だ。

経験を認める

20年分の経験を得る最短の方法…それは、20年かけて経験を積むことだ。近道はない。チームメンバーは毎年、課題解決方法について一定の知見を蓄積していく。

ただ、過去の失敗経験が独創的思考の足かせになることもある。20年の経験がある人は貴重な人生経験を持っているが、あなたの得意分野については知らないことがあるかもしれない。学び合い、互いに教えを請うことが大切だ。人から学ぶことは常にある。

協力を求める

以下は、ホスピタリティー業経営者で受賞歴もあるエリック・ディーツから学んだ大切な教訓だ。

社内のあるチームでは規則違反が横行し、チーム責任者は懲戒処分を科す構えで臨んでいた。だがエリックはそれとは対照的に、チームに対し「君たちの協力が必要だ。君たちの行いが私の面目をつぶし、会社の評判を損なっている。どうしたら状況を改善できるだろう」と語り掛けた。チームはすぐに問題を認め、その後何年にもわたり協力的に働いた。

自分の役割を忘れない

リーダーの仕事は向かうべき方向を定め、チームがそこに到達できるよう支えることだ。会社の規模が大きくなるにつれ、私は素晴らしい経歴を持った経営者らを雇うことができた。こうした人々は自分より20歳年上のこともあったが、私を上司と認め従ってくれた。

私の仕事は、彼らに仕事の仕方を指示することではなく、ビジョンの共有を確認し、共通の目標を達成するために彼らをどう支えたらよいか考えることだった。

部下が自分より若い場合

部下が年下でも年上でも、リーダーシップのスキルは変わらない。だが、部下が自分より若い場合は、相手の得意分野を見つけて自信を持たせ、自分が常にサポートすると保証して挑戦を促そう。

編集=遠藤宗生

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