メルセデスの屋台骨を支える中核、Eクラスの進化[クルマの名鑑 vol.6]

photograph by Tsukuru Asada (secession)

“プレミアム・ナンバーワン”―近年のメルセデス・ベンツを表現するのに、これほどぴったりの言葉はないだろう。

2015年までに5年連続でグローバルでの販売を伸ばし、群雄割拠する本国ドイツでも首位の座を守り抜き、日本国内でも輸入車ナンバーワンの座を奪還した。

130年もの歴史を刻む老舗として、「Sクラス」「Eクラス」「Cクラス」といった“襟の正しい”セダンを中核に据えてきた。しかし最近では、「Gクラス」に代表されるSUVをフルラインナップし、「Aクラス」「Bクラス」といったコンパクト・セグメントに豊富なボディ・バリエーションを用意するなど、着々とプロダクト・ポートフォリオを広げてきた。その結果、15年における世界販売台数が約187万台に達したのだ。

その屋台骨を支える中核モデルが、新型「Eクラス」である。スターダスト・エフェクトなる輝きが華やかなフロントランプはシャープな印象で、滑らかな面のバランスが絶妙だ。ボンネットからドアハンドルを通して、リアエンドへとつながるキャラクターラインと凹面の組み合わせがソリッドな印象を強調する。

新型「Eクラス」を一言で表現すると、“インテリジェンス”という言葉に集約される。部分自動運転や遠隔での車庫入れといった未来的な機能に加えて、パフォーマンスを受け止めるためにボディも強化されている。最新の排ガス基準を先取りしたクリーン・ディーゼルやプラグイン・ハイブリッドをラインナップするなど、多面的に“インテリジェンス”を感じられる。

未来に向けて進化した「Eクラス」だが、シュアな操舵、質実剛健なボディ、高い安全基準といった基本は、あくまで揺るがない。そう、自動車の“スタンダード”を進化させることこそが、Eクラスの真骨頂なのである。



DATA
駆動形式:後輪駆動
全長:4950mm
全幅:1850mm
全高:1455mm
最高出力:184ps/5500rpm
最大トルク:30.6kg-m/1200-400rpm
価格:7,270,000円(税込)
問い合わせ:メルセデス・コール (0120-190-610)

AMGのための専売店「AMG東京世田谷」、世界主要都市に先駆けて東京でオープン



“究極のハイパフォーマンスを追求するブランド”である「メルセデスAMG」。このAMGのみを専門で取り扱う世界初のストアが東京で2017年1月13日にオープンした。

ドイツ・アファルターバッハのAMG本社デザインと“Driving Performance”のデザイン要素を外観にあしらい、内装にはレーストラックを模したアスファルト調の床やLED照明でトンネル内の疾走感を表現したエントランスなど、モータースポーツのムードに満ちた空間にAMGの美しい車両が展示される。

メルセデスAMGのテクノロジーを体感しながら内外装のイメージを大画面でチェックすることができる大型デジタルサイネージ、AMGの力強いエキゾーストノートを体感できるサウンドカウンターなど、モータースポーツのムードが色濃いこのストアでは、ここでしか味わえない特別な体験が可能だ。

住所:東京都世田谷区上野毛4-36-8
TEL:03-5758-2511
営業時間:9:30-19:00(水曜定休日)

text by Yumi Kawabata, edit by Tsuzumi Aoyama

この記事は 「Forbes JAPAN No.32 2017年3月号(2017/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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