200億件の出会いを生んだ「ティンダー」CEOが語る恋愛の未来

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出会いアプリ「ティンダー(Tinder)」は、2012年のリリース以来200億件以上の出会いを生み出してきた。ティンダーは今や196か国で5,000万人以上のユーザーに使われる、世界最大級のソーシャルマッチングサービスへと成長した。

フォーブスはティンダーの運営会社Match Groupの創業者のショーン・ラッドに取材し、今後の事業展開やAIとARがサービスに及ぼす影響などについて話を聞いた。以下は彼の発言の抜粋だ。

グループ出会い機能が好調

昨年リリースした、グループ同士でのマッチングができる「Tinder Social」が非常に好調だ。ティンダーのユーザーは常に新たな出会いの方法を求めており、当日のマッチングに対する需要が特に大きい。我々は今後の5年計画を立て、ロマンチックな出会いをさらに充実させるための新機能の開発に取り組んでいる。新しく設立した投資子会社のSwipe Venturesは、画期的な技術を持った企業の買収を行うほか、我々のコア・コンピタンス(競合に真似できない核となる力)を活かした新規サービスの立ち上げを行う予定だ。

人工知能で出会う時代が来る

現在はティンダーで最適なパートナーを見つけようと思ったら多くの候補者をスワイプしたり、チャットに長い時間を費やさなくてはならない。しかし、将来的にはAI(人工知能)アシスタントが「この通りの先にあなたの好みに合った美しい女性がいます。彼女とは趣味も合うし、共通の友達もいます。彼女も木曜日の夜が空いていて、ちょうど二人に合ったコンサートが開催されるので、デートを設定しましょうか」などと話しかけてくるようにしたい。

あらゆるアプリにおいても同じで、これまでのように、多くの情報を入力しなくても、AIがユーザーのニーズを予測して最適な答えを提供してくれるようになる。我々が情報に接するインターフェースも、ARの進歩によって劇的に変化するだろう。

グローバル化する出会いビジネス

私は約1年半前にティンダーのCEOに復帰し、事業のグローバル化に取り組んできた。現在、ティンダーは196か国でサービスを提供しており、グローバルな思考をもった組織へと成長させることが大きな課題だ。

また、長期的なゴールを実現するための財務力を養うことも必要だった。これまでの成果に大変満足しており、次のステップに移るときが来たと感じている。今後はロードマップ達成のため、M&Aや新規事業開発を強化する。今後の数年で大きな技術革新が起こることが予想され、ティンダーが長期的に発展を続けるためには、先端テクノロジーに投資する必要があると考えている。

編集=上田裕資

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