「スナック依存」が進む米ミレニアル世代、その食習慣の意外な裏側

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米国のミレニアル世代は、スナック菓子をはじめとする消費者向けパッケージ商品(CPG)のメーカー各社にも多大な影響力を及ぼしている。この世代は毎日4回またはそれ以上、スナック類を食べているとされる。

市場調査会社ミンテルによると、米国人の94%は毎日、少なくとも一回はスナック類を食べている。だが、ミレニアル世代のその回数は、その他の世代に比べてかなり多い。CPG業界はここ4年にわたって堅調な成長を続けているが、これは主に好調なスナック類の販売によるものだ。各ブランドの中で今後も成功を収めることができるのは、現在のミレニアル世代の「食事」に関する文化的な背景を理解できたものだけだろう。

ミレニアル・マーケティングは先ごろ発表した報告書で、ミレニアル世代が何かを「食べる」機会は、従来の食事ではなくスナック類で済ませることが大幅に増えていると指摘。スナック類を購入する際に重視されることの傾向について、次のように分析している。

「自分・社会・地球」を重視

ミレニアル世代はスナック類を選び、購入する際、まず「自分自身と社会、地球に対する責任感」を基準にしている。

・自分

企業に問われるのは、「この食品は、自分と家族の生活の質を向上させるだろうか?」という点だ。人気の高い食品は、体に悪い原料が使われてないものから体に良いもの(ビタミンなどの栄養素)が添加されているものへと変化している。

ミレニアル世代は、クリーンでオーガニック、あまり加工されていない、使用される原料の種類が少ないスナック類を好む。食品全般で見た場合にも同様の傾向があり、遺伝子組み換え原料や抗生物質、添加物を使用しない商品、地元産の食材を原料とする商品が人気を集めている。

・社会

関心が持たれているのは、「この食品を製造している企業は、販売している地域社会にどのような貢献をしているのだろうか?」という点だ。信じがたいことかもしれないが、ミレニアル世代は各社・ブランドがどのような社会的大義を支援する活動を行い、地域社会を支援し、従業員にどの程度の賃金を支払い、どのような製造基準や採用基準を導入しているかなどについても目を光らせている。
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編集 = 木内涼子

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