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2017.01.21

3歳児がプログラミングを学べる知育玩具「Cubetto」 教育関係者も利用中

Oksana Kuzmina / shutterstock.com

元配管工のフィリッポ・ヤコブは、ほんの数年で自身が立ち上げた玩具メーカー、Primo Toysを数百万ドルの企業価値に押し上げた。フォーブスの「30アンダー30」の社会起業家にも選出されたヤコブは、「Cubetto(キュベット)」と名付けた知育玩具の発案者として知られている。キュベットは子供にプログラミングの基礎を教えるレゴブロック風の玩具だ。

「その頃の私は起業に失敗し、フリーのデザイナーとして働いていました。ウェブ開発者やプログラマーと交流を持つうちに、プログラミング技術を学ぶことがいかに重要であるかを実感しました」とヤコブは言う。その後、彼は自分の息子がプログラミングを学ぶための製品を開発した。

「アルファベットの形や読み方を、遊びを通じて学ぶ『リープフロッグ』という製品を生んだマイク・ウッドも、自分の3歳の息子のためにそのアイデアを発想したといいます。私は運命論者ではありませんが、偶然にも会社を立ち上げたその日に息子が生まれたのでした」

子供たちはキュベットで木製のブロックを組み合わせてプログラムを作る。ブロックの一つ一つが、コマンドになる「触って動かせるプログラミング言語」だ。対象年齢は3歳以上。コンピュータの歴史が始まって以来、恐らく最も若い世代を対象としたプログラミング習得ツールと言えそうだ。

「キュベットの最大の特徴と言えるのが、ブロックに根ざした独自のプログラミング言語を採用している点です。読み書きを覚える前の子供たち専用に開発されたツールで、プログラムを目に見える形で学習できます。一見するとただのおもちゃですが、プログラミングの基礎を学ぶ上で非常に役立ちます」

Primo社の公式サイトによると「キュベットは90カ国以上で2万人を越える教育関係者や保護者らに利用されている」とのこと。モンテッソール教育を実践する幼稚園や小学校、プレスクールなどでの導入も進んでいるという。キュベットの基本プレイセットは公式サイトから29,600円で注文可能だ。


編集=上田裕資

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