マネー

2017.01.12

ジャガー・ランドローバー社が世界で多額の投資を続ける理由

ジャガー・ランドローバー・ジャパン 代表取締役社長 マグナス・ハンソン


実のところ、もはや、クルマの性能はそう重要ではなくなってきている。それ以上に重要なのは、そのクルマを手に入れることで、いったい何を体験できるか、ということだ。

ジャガーでは、ラグジュアリーな装備を備えた美しくスポーティなクルマに乗ること、ランドローバーでは本格的なオフローダーとしての可能性の高さを、それぞれ体験できる。

クルマのことを知らなくても、美しいクルマでスポーティなドライビングが楽しめ、野山を越えてどこにでも行ける。そうした体験の提供こそが、ジャガー・ランドローバーが次世代に向けて投資する成果となることに期待したい。

[ジャガー・ランドローバー社を数字で見る]

521,571 CARS
2015年4月から2016年3月の世界販売台数は、過去5年間で最大。もっとも販売台数が伸びたのはお膝元である英国を除くヨーロッパ圏で前年比42%。ジャガー『XE』、ランドローバー『ディスカバリー・スポーツ』が特に好調だ。

38,000 PEOPLE
2016年3月時点での、全世界での従業員数は38,000人。2倍の広さに拡張したエンジン・マニュファクチュアリング・センター、ブラジルにすでに新設した工場のほか、スロバキアにも工場を建設中。より生産力を高めていく方向だ。

3,000,000,000 POND
セルフサバイブ、サスティナブルな成長を是としながら、2016年度での投資額は30億ポンドにも達する攻めの姿勢。英国の自動車メーカーとしては最大の投資額であり、今後も海外工場の設立を中心に投資を続けていく方針。


マグナス・ハンソン◎1974年、スウェーデン生まれ。ヨーテボリ大学経済商法学部、同インターナショナルビジネス修士課程を修了後、スウェーデンの自動車メーカーに入社。インフィニティ香港本社にてグローバルセールス・ゼネラルマネージャーを担当。2013年11月より、ジャガー・ランドローバー・ジャパンにて現職。

文=川端由美 写真=淺田創 構成=青山鼓

この記事は 「Forbes JAPAN No.30 2017年1月号(2016/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事