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iPhone 6のA9プロセッサを製造したのはサムスンと台湾のTSMC社たが、iPhone 7のA10プロセッサはTSMC社が単独受注した。

TSMC社は、「ファンアウト・パッケージング」と呼ばれる独自技術により、パッケージの薄型化や伝送速度の向上、発熱の低減などを実現した。IHS Markit のシニア・ディレクターであるLen Jelinek によると、TSMCはこの技術により、A11プロセッサについても独占的に供給することが決まったという。

「TSMCのパッケージ技術と優れたチップ設計により、アップルはSoCの性能を大幅に向上することができた」とJelinekは話す。

サムスンはアップルとの契約を失ったが、今年はクアルコム向けにチップを製造し、来年も引き続き供給することが決まっている。垂直統合型のエレクトロニクス企業であるサムスンは、規模の経済を追求して大量に部品を製造している。自社製端末だけでは到底使い切れないため、同社にとってはアップルのような大口バイヤーの存在が不可欠だ。

一方のアップルにとっても、サムスンのように高品質な部品を大量生産でき、信頼の置けるサプライヤーの存在は重要だ。両社はライバル関係にあり、時には法廷で争うこともあるが、究極的には互いに相手を必要としあう相互依存の関係にあるのだ。

編集=上田裕資

 

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