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フランスとドイツが共同で10億ユーロ(約1,225億円)のファンドを設立し、スタートアップ企業を支援する。12月13日、ドイツのジグマール・ガブリエル連邦経済エネルギー大臣とフランスのミシェル・サパン経済財務大臣がベルリンで発表した。

この動きは両国の2度目のデジタルイノベーションに関する会議の会期中に発表され、ロイターが第一報を報じたが、具体的な内容はほとんど説明されていなかった。

フランスのビジネス誌「Les Echos」によると、この取り組みは2015年にフランスのベンチャーキャピタルファンドPartech Growthに7,500万ユーロ(約92億円)を援助した取り組みと同様のものになりそうだ。

この時資金を提供したのはフランスのBpifrance(公的資金銀行)、欧州投資基金(EIF)、そしてドイツ復興金融公庫(KfW)だった。フランス政府は今回、この3機関に民間の投資機関を加えたい意向だが、ドイツ政府はEIFに最大のシェアを持たせようとしているという。

どのような形になるにせよ、今回の発表はドイツとフランスが“資金調達におけるギャップ”の問題を重大視していることを示している。スタートアップ分野では、依然としてヨーロッパよりもアメリカの方が資金を調達しやすいのが現状だ。

しかし、状況は変わりつつある。特にフランスのテック界は日々注目度が増していて、CB Insightsによると、2016年第3四半期にはドイツのスタートアップよりもフランスのスタートアップに資金が集まり、イギリスに迫る勢いだったという。フランスのテック系企業への投資は今年15億ドル(約1,770億円)に迫り、記録的な水準となっている。

2017年4月に世界最大のスタートアップ・キャンパス「Station F」がフランスにオープンすることも、国際的な注目を高める要因になるだろう。

一方、ドイツ政府はブレグジットを受けてイギリスのスタートアップに拠点を移してもらえるよう誘致活動を行なっている。特にフィンテック系のスタートアップはEU圏内に本拠地を設置することによってEU全体にサービスを展開しやすくなるメリットがあるため、ドイツ政府は積極的に誘致を行なっている。

編集=上田裕資

 

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