「一緒に過ごせる」チャットアプリ、米Z世代に大人気 1日100万人が利用

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シーマ・シスターニは、ソーシャルネットワーク・アプリ「ハウスパーティー(Houseparty)」の共同創業者だ。最大8人までの仲間とグループビデオチャットができるこのアプリを、ライブストリーミングサービス「ミーアキャット」の最高経営者責任者(CEO)だったベン・ルービンと共に開発した。

2016年2月の公開以来、ハウスパーティーはユーザー数を大幅に増やし、1日当たりのアクティブユーザーは現在、100万人を超えている。特に米国のZ世代に人気が高く、利用者の60%を24歳以下の若者が占める。

シスターニによれば、彼らがハウスパーティーをつくったのは、「ソーシャルメディアを通じたネット上での人気投票をもうやめたいと思っている人が大勢いる」と確信していたからだという。

「ソーシャルメディアといえば、たった今食べたすごくおいしいものや訪れた素晴らしい場所など、何かを“見せびらかす”もののようになってしまった。完全に自分でつくった、“フィルターを通した”自分の暮らしを発信している」

「私たちは、多くの人が大好きな人たちとつながる新しい方法、もっと確かな方法を求めていることに気が付いたのだ」

若者向けに開発

シスターニとルービンは当初から、Z世代(16~24歳)をターゲットにしたいと考えていた。そのため、この世代について、彼らがソーシャルメディアをどのように利用し、どのような経験を求めているのかについて、さまざまな調査を行い、検討を重ねた。形式張らず簡単に使えるアプリにしたのは、こうした若者たちを念頭に開発を進めたことが理由の一つだという。

シスターニは、「ルービンはよく、われわれはインターネット上のリビングルームを作っているという言い方をする。とても良い例えだと思う」と述べている。

実際に、このアプリを使う人たちは比喩的にも、そして現実にも、友人らと一緒にゆっくり座ってくつろぐことができる。電話をかけることも、特に誰かに時間を割いてもらうこともなく、一緒に過ごしたいときはただアプリを開けばいいのだ。その時に同じように時間が空いている友人がいれば、その人もアプリを開く。
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編集 = 木内涼子

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