「Occupy Wall Street(ウォール街を占拠せよ)」のデモ行進 (Photo by Monika Graff/Getty Images)

手数料無料の株式取引用アプリ「Robinhood(ロビンフッド)」は、共同創業者のVladimir TenevとBaiju Bhattが「Occupy Wall Street(ウォール街を占拠せよ)」のデモに感化されて考案したビジネスだ。同社はこれまでに、グーグル・ベンチャーズやアンドリーセン・ホロウィッツ、インデックス・ベンチャーズ、リビット・キャピタルなど大手ベンチャーキャピタルのほか、スヌープ・ドッグやジャレッド・レトなどのセレブから総額6,600万ドル(約75億円)を調達している。

現在は100%無料のサービスとして運営しているが、今後は信用取引の顧客に資金を融資するマージンローンの金利などで収益化を図る。ベータテスト中はマージンローンの金利を3.5%にしていたが、正式リリースでは8%程度に設定する予定という。これは、Eトレードやフィデリティ、チャールズ・シュワブ、TDアメリトレードなどと同じ水準だ。

金利だけで比較した場合、創業38年の「Interactive Brokers」は20万ドルの融資まで1.58%とロビンフッドよりも圧倒的に低い。しかし、ロビンフッド が最低預け入れ額を設定していないのに対し、Interactive Brokers は少なくとも1万ドルを投資する必要がある。また、取引手数料もInteractive Brokers が100株当たり1ドルであるのに対し、ロビンフッドは一切無料だ。

投資の新時代が始動した

「金融機関が巨大なオフィスビルに豪華なロビーを設けて顧客にアピールする時代は終わった。我々は、信頼できるサービスを無料で提供することで顧客を獲得している」とTenevは話す。その言葉通り、ロビンフッドはベンチャーキャピタルから集めた潤沢な資金とテクノロジーを武器に、使い勝手の良いアプリをフリーミアムモデルで提供し大手に勝負を挑む。同社は、フォーブスの「Fintech 50(フィンテック注目株50)」に選出された。

ロボアドバイザーの多くもフリーミアムモデルを採用している。ロボアドバイザーとは、コンピュータ・プログラムを活用して投資家ごとのリスク許容度や投資期間に合った上場投資信託(ETF)で投資・運用を行うサービスだが、近年は競争が激化している。

編集=上田裕資

 

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