トランプ大統領「就任式」運営委員が決定 カジノ業界の大物が多数

ドナルド・トランプと フィル・ラフィン (photo by Ethan Miller / gettyimages)

11月15日、ドナルド・トランプの大統領就任式典の運営委員らが発表された。20名のメンバーの中には著名な実業家も数多く、毎回5,000万ドル(約55億円)がかかると言われる巨額の経費負担も期待できそうだ。

委員会を率いるのはフォーブスの長者番付、フォーブス400にも選ばれた、ロサンゼルスでプライベートエクイティ企業Colony Capitalを運営する大富豪のトム・バラック。バラックは7月の共和党大会で「トランプとは40年来の親友だ」と述べていた。

バラックは「今こそ米国の復権を(Rebuilding America Now)」と名づけたスーパーPACを立ち上げ、トランプ陣営に献金を行なった。彼は過去にロナルド・レーガン政権で内務省の副次官を務めており、財務長官に選ばれる可能性もある。

残る19名のうちの4名もフォーブス400に登場する富豪たちだ。3名のカジノ王(シェルドン・アデルソン、フィル・ラフィン、スティーブ・ウィン)と、米国で最も成功した女性起業家にあげられるダイアン・ヘンドリックスがここに含まれる。4名の資産額の合計は407億ドル(約4.5兆円)に達する。

夫婦で委員会に名を連ねるメンバーも多い。カジノ王のシェルドン・アデルソンの妻のミリアムや、一時は財務長官候補として浮上した投資家カール・アイカーン(資産額162億ドル)の妻のゲイル。マーベル・エンターテインメントCEOのアイザック・パルムッタ(資産額38億ドル)の妻、ローラ・パールマターも参加している。

他にはフロリダのロビイストとして有名なブライアン・バラード、共和党全国委員会の財務部長ルー・アイゼンバーグ、ジョンソン&ジョンソン一家の遺産相続人のウッディ・ジョンソンらも名を連ねている。下記に主要メンバー4名の略歴を掲載する。

シェルドン・アデルソン
資産額:318億ドル
上場企業であるラスベガス・サンズの会長。ラスベガスで「ベネチアン」や「ザ・パラッゾ」などのカジノホテルを所有。熱心な共和党支持者として知られ、2012年の大統領選挙では1億ドル以上を共和党陣営に献金した。2015年には地元紙のLas Vegas Review-Journalを買収している。

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編集=上田裕資

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