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ピルや避妊パッチ、避妊リングなどニーズに適した避妊手段を、医療機関に行かずとも無料で配達してくれるアプリが「Nurx」だ。同社はこの事業をカリフォルニア州、ワシントン州、ニューヨーク州、ワシントンD.C.で展開中だ。

Nurxは女性のリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康と権利)に貢献するアプリとして、投資家からも注目を集めている。

多くの遠隔医療プラットフォームと同様に、ユーザーはアプリを通じて医師の診断を受け、現地で必要な処方箋を出してもらう。健康保険を適用し無料で薬を処方してもらうことも可能で、カリフォルニア州とニューヨーク州、そして将来的にはワシントンD.C.で、抗HIV薬Truvadaを予防薬として購入することも可能になる。

Nurxは女性が望まぬ妊娠が年間300万件発生する米国で、女性の切実なニーズに対応できると考えている。Nurxのメディカルディレクター、ジェシカ・ノックスはプレスリリースで「避妊ピルは何十年と使われ、その過程で安全性も確認された。米国産科婦人科学会(ACOG)も、処方箋がなくてもピルが買えるようになることを望んでいる」と述べた。

NurxはシリーズAラウンドで530万ドル(約5億8,000万円)を調達した。ラウンドを主導したUnion Square Venturesのアンディ・ワイスマンは声明でこう述べている。

「多くの人が、より柔軟なメディカルケアを受けることを求めている。Nurxは人々とヘルスケアの関係を変える革新的な技術を構築した。患者はメッセージやモバイルアプリ、ボットなどを利用し、低コストで手軽に遠隔医療を受けられる」

一方で、避妊薬のリスクを主張するグループも数多く存在する。

ノックスは「安価な一般用医薬品も含めてリスクゼロの薬はない。避妊薬の小さなリスクは確かにあるが、それはほとんど起こらないし、安全ではないとの主張は納得できない。多くの女性にとって妊娠リスクの方がピルのリスクを上回る」と反論した。

Nurxは数か月内にメリーランド、ペンシルバニア、バージニア、ノースカロライナ、オハイオ、イリノイ、フロリダ、ミズーリ、そしてインディアナなど多くの州にサービスを広げる計画を立てている。

編集=上田裕資

 

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