任天堂スイッチ、5つの重大疑問 モバイルは本当に需要ある?

Courtesy of Nintendo


3.いくらで売り出すのか?

任天堂のゲーム機はこれまで300~350ドルの価格帯だった。仮に400ドルで売り出すことになればこれまでの方針を大きく転換することになる。

高くなる可能性も否定はできない。スイッチは据え置き機と携帯機を兼ねているが、これまでの任天堂のゲーム機は据え置き機とモバイル機の2ラインに分かれており、別々に購入する必要があった。

3DSのラインは今後数年でスイッチに移行していく可能性が高い。そうなれば任天堂が売るゲーム機は据え置き兼モバイルの1ラインになる。そこで任天堂はスイッチをゲーム機2つ分の価格設定にする可能性が浮上する。さらに、PROコントローラー等のアクセサリーが同梱されるのかどうかも気になるところだ。

4.ソフトはどれだけ出るのか?

Wii Uに起きたことがスイッチにも起きると筆者は予想する。Xbox OneやPS4対応のソフトがスイッチにも対応するが、パワーの限界によって結局消えていくだろう。Ubisoftは以前、Xbox 360とPS3に対応したバージョンとXbox OneとPS4に対応したバージョンの「アサシンクリード」をそれぞれ開発したが、いずれもWii U対応とはならなかった。(「アサシンクリード4」はWii Uに対応)。

スイッチがPS4やXbox Oneと同程度のパワーがあるなら、Wii Uの時とは違って数多くのサードパーティーのゲームがスイッチ対応になるだろう。しかし、過去にも任天堂ではハード発売1~2年でソフトの提供元が去っていく事態が発生しているのが気がかりだ。

5.コントローラーは使いやすいのか?

新しいPROコントローラーが注目を浴びている。2つの小さなスイッチ用コントローラーを本体に取り付けると1つのコントローラーになる仕組みだが、持ちやすさが気になる。

コントローラーを本体から外して使う場合や複数のプレーヤーで遊ぶ場合は、大人にとっては極めて使いにくいものになりそうだ。スクリーンは小さいし、コントローラーも極めて小さい。コントローラーの使い勝手が悪ければ、セールスポイントの1つが失われることになる。

上記の疑問に答えが出るのが楽しみだ。スイッチの可能性を信じたいところだが、現時点でこれだけの疑問を抱えるスイッチの将来が安泰とは到底思えない。

編集=上田裕資

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