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2016.10.13

昼寝はすべきか否か 日中の眠気について知っておくべきこと

Photo by Indypendenz/Shutterstock.com

日中に意識がもうろうとするほどの眠気に悩まされている人にとっては、「眠るべきか起きているべきか、それが問題だ」──。夜きちんと眠れていないとき、職場であれどこであれ、居眠りしそうになるのを我慢するのは至難の業だ。

堂々と「寝てしまおう」と思ったのであれ、我慢しきれずに眠りに落ちてしまったのであれ、眠ってしまった場合には、どのくらい長く眠ったら寝過ぎになるのだろうか。あるいは、眠気は深刻な健康問題の症状や原因なのだろうか。こうした疑問を持ったことがある人もいるだろう。

そこで、睡眠に関する最新の研究結果から明らかになっていることと、昼寝に関するアドバイスのいくつかを紹介する。

昼寝の長さ

科学的な研究結果から得られている一致した意見は、昼寝の時間は20分以内にすべきだということだ。それ以上眠ってしまうと、生体時計のリズムを崩す危険が生じる。「睡眠惰性」と呼ばれる影響が出て、時差ぼけに似た状態になるのだ。これが解消されるまでには、数時間かかる。また、その日の夜間の睡眠にも影響を及ぼすかもしれない。

カフェインの効果が出るまでには20分かかることから、昼寝をする前に何杯かコーヒーを飲んでおくのもいいかもしれない。

睡眠に関する科学によれば、ただ眠気に耐えられなくなって眠るのではなく、昼寝は計画的にするのがベストだそうだ。そうすることで、体内時計の周期を乱さずにおくことができる。

健康問題

最新の研究結果では、昼間に突然、長い時間にわたって眠ってしまうことは、症状ではなく原因である可能性が高いと考えられている。最も考え得るのは、睡眠時無呼吸による夜間の睡眠不足だ。無呼吸は、呼吸を妨害する障害によって起こり、脳にも十分な酸素が行きわたらなくなる状態だ。

この症状に悩む米国人は、2,900万人以上といわれている。だが、大半は医師の診察を受けていないとみられる。睡眠時無呼吸は、起きているときの意識をぼんやりとさせる以上に、心疾患や脳卒中の可能性を高めるなど複数の理由で、危険だとされている。

日中に襲う眠気は、糖尿病の症状かもしれない。また、症例としては少ないものの、パーキンソン病の症状の場合もある。その他には、突然襲う強い眠気とうつ病の強い関連性も指摘されている。

アドバイス

こうした研究結果から、昼寝に関する最善のアドバイスと考えられるのは「計画的に短時間眠る」ということ、「突然に襲う眠気で何時間も眠ってしまうなら、医師の診察を受けるべき」ということだといえる。

一方、昼寝に関する朗報もある。昼寝は脳をリフレッシュさせ、目が覚めてから4時間の注意力と集中力を高めることができる。適度に取る昼寝について、罪悪感を持つ必要はないということだ。

編集 = 木内涼子

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