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中国の杭州で開催されていた主要20か国・地域(G20)首脳会議が閉幕した。美しい湖畔都市の杭州は、上海から高速鉄道で1時間の距離にある。G20で初めて議長国を務めた中国は、数か月かけて街全体の“突貫工事”を進めてきた。建物や道路は改修され、周辺の工場は閉鎖された。

中国はなぜ国の威信をかけた一大イベントの開催地に杭州を選んだのか。いくつかのポイントを挙げてみた。

ECの巨人アリババの故郷

古代中国王朝の首都だった杭州は今、テクノロジーのハブに姿を変えている。そこは低コストの製造拠点から技術力に牽引される成長モデルへの転換を目指す中国にとって、シンボル的な場所だ。EC界の巨人アリババは1999年、この街の湖畔のアパートの一室で生まれた。同社は昨年から本社機能の半分を北京に置いているが、今もその本拠は杭州にあり、数万人の従業員を統括している。

アリババ創業者のジャック・マーは今回のG20で、ビジネスサミット(B20)中小企業発展ワーキンググループのリーダーを務め、世界の中小企業をグローバルECプラットフォームで結ぶE-WTP構想の推進役として注目された。

テック系スタートアップのハブ都市

杭州にはテック系スタートアップが集積している。中国のソーシャルショッピングサービスの蘑菇街(Mogujie)、乳幼児商品ショッピングサイト貝貝(Beibei)の本社もここにある。蘑菇街は今年1月、テンセント(騰訊)が出資するライバルの美麗説(Meilishuo)と合併し、合併後の企業評価額は30億ドル(約3,100億円)になった。世界最大の監視カメラメーカーHIKVISION(ハイクビジョン)も杭州に本拠を置いている。

これらの企業の多くは、アリババと関係している。蘑菇街と貝貝の創業者は起業前にアリババで働いていた。

編集=上田裕資

 

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