Yコンビネータも支援の「生理用品」企業 Flex社を創った女性起業家

Assembly / gettyimages

これまでYコンビネータやAmplify.LAから総額112万ドル(約1億1,600万円)を調達した生理用品のスタートアップ企業が「Flex」。創業者のローレン・ショルティは自分が医療用品のメーカーを立ち上げるとは夢にも思わなかったという。彼女は起業する前、シリコンバレーで10年以上マーケティングの仕事に従事し、数々の起業家や大物経営者たちを目の当たりにしてきた。

そんなショルティが生理用品の開発を思い立ったのは、自身がタンポンの使用に起因する感染症で辛い思いをしていたことがきっかけだ。「どうして誰も女性のためにより良い生理用品を作らないのか不思議でならなかった。この80年間で人類は月に到達し、テレビやインターネットを発明し、遺伝子のマッピングに成功したのにも関わらず、タンポンは1930年代に開発されて以来ほとんど何も変わっていない」と彼女は話す。

2014年夏にショルティは自宅のトイレを使い、市場で売られているあらゆるタンポンや月経カップの実験をし、メーカーやデザイナーに問い合わせを始めた。

「どのようにして生理用品が開発されているのか、アメリカやその他の国々でどのようなことが起きているのか、何故タンポンメーカーはイノベーションに投資をしていないのかといったことが知りたかった」とショルティは言う。

ショルティは2015年夏に「The Flex Company」をEコマースの専門家であるエリカ・ジェンセンと共に創業した。彼女らが開発した「Flex」は、月経ディスクというタンポンに替わる生理用品だ。頸部に入れ、タンポンのように経血を吸収するのではなく、ディスクの中に溜める仕組みになっている。

特許を取得した独自素材は体内で温められると体にぴったりフィットし、経血が漏れるのを防ぐ。ディスクは12時間使用することができ、タンポンとは異なり装着しながら水泳やセックスをすることが可能だ。「Flexが優れているのは、生理痛を緩和してくれるので、仕事や作業に集中できる点だ」とショルティは話す。

ショルティはフォーブスのポッドキャスト番組「Forbes’ Million$」に今週ゲスト出演し、The Flex Companyの裏側について語ってくれた。この番組は隔週で火曜日に配信され、筆者は毎回女性起業家たちをスタジオに招き、企業運営の苦労や資金調達の裏側に迫っている。

編集=上田裕資

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