「世界で最も稼ぐモデル」ランキング発表 SNSの影響力浮き彫りに


5位には同じくタイで、ともにランキング初登場のジジ・ハディットロージー・ハンティントン=ホワイトリーが推定年収900万ドルで入った。ジジもまた、2,200万人のインスタグラムフォロワーを利用し、22歳の誕生日を前にメイベリンやトミー・ヒルフィガーとの契約を獲得した。

「モデル、人気ユーチューバー、ソーシャルメディア上のスター──今は、こうした人々の時代だ」。ジジが所属するIMGモデルのイワン・バート社長はこう語る。「米誌ヴォーグは2号連続でカバーにモデルを起用した。8月号はジジ、9月号はケンダルだった」

今年のランキングでは、ほぼ三分の一が初登場の顔ぶれだった。一方、1999年に発表されたフォーブス初の「世界で最も稼ぐセレブリティ100人」ランキングに入ったモデルで今年のランキングにも残ったのはケイト・モス(13位、500万ドル)のみだった。

今年ランク入りしたモデルのうち、3割が米国出身だった。その他ではブラジルと英国がそれぞれ3人、オランダが2人入った。ジャスミン・トゥークスやリウ・ウェンなどの例外はあるものの、ランク入りしたモデルの大半が白人で、全員が「ストレートサイズ」(日本のXS~Sサイズに相当)だった。これは、ファッション業界や広告における多様性の欠如を反映している。

ウェブサイト「ファッションスポット」が最近実施した調査によると、2016年春の広告236件で起用されたモデルの78.2%が白人だったのに対し、黒人は8.3%、アジア系は4%、ヒスパニック系はわずか1.7%だった。

モデル事務所の間では、トランスジェンダーや「プラスサイズ」のモデルを売り込む動きが次第に増えているが、こうしたモデルたちは特集記事には起用されるものの、大口かつ長期の契約を得ることはまれだ。

ランキングの算出に当たっては、化粧品や香水などの契約からの収入の他、多数のマネジャー、エージェント、ブランド幹部へのインタビューの内容も加味した。モデル業界は男女の賃金格差が逆転する数少ない業界の一つで、男性モデルは収入が女性よりはるかに低いため、ランキングには含まれていない。

2013年にフォーブスが発表した男性モデルのランキングでは、150万ドル稼いだショーン・オプリーが1位となっている。
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編集=遠藤宗生

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