このコーナーは絶大な人気を誇っており、その恩恵は司会のジェームズ・コーデンのみならず、コーナーで歌われた楽曲にまで及んでいる。これまで出演した有名人の中には人気ブロードウェイミュージカル「ハミルトン」の主演リン・マニュエル・ミランダやアデルがいる。アデルはカニエ・ウェストの「モンスター」のニッキー・ミナージュのパートをカバーし、その映像はYouTubeで1億2,000万回再生されている。
調査会社ニールセンのデータによると、ミシェル・オバマ大統領夫人が番組に出演以降、コーナーで歌われたスティーヴィー・ワンダーやビヨンセ、同乗したミッシー・エリオットの楽曲の売上が上がった。
さらにこのエピソードが放映された7月20日の週では、エリオットの「ゲッチュア・フリーク・オン」が前週と比べて22.7%増の50万回近くストリーミング再生された。他の楽曲の再生回数も、ワンダーの「涙をとどけて」が7.9%、ビヨンセの「シングル・レディース」が6.4%上がった。
上記3曲はストリーミングサービスのパンドラでも人気が上昇した。ユーザーが聴きたい楽曲を登録できるステーションへの追加に関しては、「涙をとどけて」で140%以上の増加、「シングル・レディース」で40%増、そして「ゲッチュア・フリーク・オン」は200%近い増加を見せた。アデルが「モンスター」を披露したクリップは1月に522%増を示している。
「いいね」が13倍に伸びた事例も
「カープール・カラオケ」にかかわったアーティストのフォロワー数も増える傾向にある。例えばエリオットのフェイスブックではエピソード放映後およそ1週間で「いいね」が1300%増えた。さらにインスタグラムでは187%、ツイッターでは24.5%もフォロワー数が増え、放映の前の週と比べてエリオットのウィキペディアページの閲覧回数は315%も上昇した。
「カープール・カラオケ」は今後、ジェームズ・コーデンが司会を降板し、新たなホストを迎えてのオンエア継続が決定している。新装版の放映開始後も、フィーチャーされたアーティストへの恩恵が続くことを願うばかりだ。