ビジネス

2016.07.23

「世界で最も人気のアイスクリーム」15ブランド、日本メーカーの名も

Jamie Grill / gettyimages

この夏、あなたはアイスクリーム売り場で冷凍庫の扉を開けるたびに、ユニリーバにお金を渡すことになるのかもしれない。フォーブスが先ごろまとめた「世界で最も売れているアイスクリーム・ブランド」の15位までに入ったブランドのうち、半数以上を同社のブランドが占めているからだ。アイスクリームの世界市場における同社のシェアは、22%に上る。

調査会社ユーロモニターによると、ランキングのトップに名前が挙がった「マグナム」の2015年の売上高は、25億4000万ドル(約2,720億円)。前年比8%を記録し、2位の「ハーゲンダッツ」に4億5,000万ドル以上の差を付けた。

さらに、ベルギーチョコレートをかけたこのアイスクリームバーの売上高は2016年、26億9000万ドルに達すると見込まれている。実現すれば、2011年から約30%の増加となる。ユニリーバは欧州中心に販売してきたマグナムの販路を拡大しており、現在は米国のほか、中国、インドでも販売している。

一方、ブロンクスに住んでいた夫婦が1960年代に創業したハーゲンダッツは、長い年月をかけて世界第2位にまで成長した。デンマークを思い起こさせるものの、特に意味のない名前を掲げたこのブランドは、大量市場で販売される乳脂肪分の多い高級アイスクリームの先駆けとなった。

現在はゼネラル・ミルズが所有する同社のこの製品は50か国で販売され、2015年の売上高はおよそ20億9,000万ドルに上った。

人気高まる「高級」アイスクリーム

市場調査会社IBISワールドによれば、アイスクリームの利益率は2013年の平均で23%。スナック食品やキャンディー、シリアル、砂糖よりも高い。食品の中では最も高い利益を上げているものの一つだ。

世界のアイスクリームの売上高は、ここ5年間で大幅に増加している。中国やブラジルをはじめとする新興地域での売り上げが大きく寄与。世界市場での売上高に新興市場が占める割合は、約40%にまで上昇した。他方で米国市場は縮小しており、2015年の購入量は前年比5,900万リットルのマイナス。6年連続の減少となった。

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編集 = 木内涼子

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