ポケモンGO、広告でも巨大ビジネスに 「提携店舗」受付開始へ

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7月7日の配信開始から一週間足らずで、既に圧倒的支持を獲得したと言える「ポケモンGO」。米国のみで750万ダウンロード以上を達成し、わずか4日間で14億円以上を稼いだと推定されている。そのほとんどはアプリ内の課金アイテムからの売上だが、今後大きく成長が期待されるのが、「ジム」や「ポケストップ」と呼ばれるゲームの公式スポットの広告利用だ。

既にポケモンGOでは各地の教会やバー、店舗などが公式スポットに指定され、場所によっては百名以上のファンたちがつめかける状況になっている。バーやカフェなどの店舗がユーザーに、ドリンクを割引価格で提供するといった試みも盛んだ。

店舗のセール告知にも活用可能

現状で公式スポットに指定されているのは、アプリの公開前に運営元のナイアンティックラボ(Niantic Inc)が選定した店舗や、ホワイトハウスや各地の公園などの公共スポットのみ。現在のところ新規の受付は行なっていないが、近い将来、一般からの受付を開始することが明らかになった。

ナイアンティックラボのジョン・ハンケCEOはニューヨーク・タイムズの取材に応え「近い将来、スポンサード・ロケーション(企業からスポンサー料を受け取るスポット)の受付に関する詳細を発表する」と述べた。これにより、店舗らとポケモンGOはまさにウィン・ウィンな関係を築けることになるだろう。

大都市以外の店舗や施設がジムやポケストップに指定されることは、ゲーム側から見ればユーザー数の増加につながり、店舗側から見れば新たな集客につながる。時間や日時を限定してポケモンをおびきだす「ルアーモジュール」を作動させれば、店舗のセールなどにも活用可能だ。天候に応じた特別サービスを提供することも可能だろう。

筆者は既に何名かの広告業界関係者とこの件で話をしたが、ポケモンGOの活用には店舗に限らず様々な大手ブランドも関心を示している。ただし、業界きってのポケモンGOファンである筆者としては、なるべくシンプルで、透明性があり、楽しい広告活用がなされることを期待したい。
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編集=上田裕資

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