フェイスブック 「チャットボットが1万1千個を突破」と発表

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フェイスブックは同社の公式ブログで、これまで1万1,000以上のチャットボットが作成され、2万3,000以上の開発者がボットエンジンのプラットフォームに参加中であると発表した。

フェイスブックでメッセージプロダクトを統括するデビッド・マーカスは「開発者らにより新たなメッセージング体験がもたらされ、メッセンジャーを日々利用するユーザーらの未来を切り拓いていくことを期待します」と述べた。

フェイスブックは約3ヶ月前のF8カンファレンスでチャットボットを正式発表した。チャットボットのプラットフォームは社内のマシンラーニングのチームに加え、同社が昨年買収したスタートアップ企業、Wit.aiにより運営されている。

企業や開発者らのボットテクノロジーに対する関心は急激に高まっている。マイクロソフトやKik 、Slackといった企業が相次いでチャットボットのプラットフォームを公開した。フェイスブックはメッセンジャーボットの利用者数については明かしていない。また、ボットが全てのユーザーに受け入れられているとは言えないのが現状だ。

フェイスブックは今回のアナウンスで、いくつかの新機能も発表した。チャットによるサービスの評価機能、ミュートボタン、メッセージを返信する際のサジェスト機能だ。全米の花の宅配チェーン、1-800 Flowersの場合、花を注文するユーザーは10個の自動応答メッセージの中から、状況に応じたものを選択できる。

さらに、会話中のコマンド一覧がいつでも閲覧可能なタブも新設し、ユーザーの負担を軽減した。また、ボットがGIF画像や音声やビデオファイルを送信する機能も追加された。

ボットの利用可能範囲は多岐にわたっている。NBAの試合の進行の把握や、衣類の注文、個人の資産管理、航空券の予約やゲームも可能だ。フェイスブックはまた、ヴァーチャルアシスタント機能「M」の開発も進めており、現状で約1万人のユーザーが利用可能になっている。メッセンジャーアプリは現在、9億人以上の月間アクティブユーザーを擁している。

フェイスブックメッセンジャーのプロダクト責任者のセス・ローゼンバーグは「ボットはユーザーに新たなアプリをダウンロードさせる負担を取り除き、企業アカウントとのやりとりを、これまで以上に便利にできます」と述べた。

フォーブスの電話取材に対しローゼンバーグは「ボットに対し、膨大な数の開発者が関心を示し、利用ケースも飛躍的に伸びています」と述べた。

「メッセージングは既に友人とのやり取りにおいて主要なツールになっており、企業とのやりとりでも主要なハブとなることは確実です」

編集=上田裕資

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