ビジネス

2016.06.26

某ブランドが作る「生地の長さ」は、日本経済のバロメーター?

エルメネジルド ゼニアのスリーピーススーツ

毎年、ラニフィーチョ工場で作られるファブリックの長さ
ー2,300,000m

「エルメネジルド ゼニア」は、毎年2,300,000mの生地を織り上げる。

この数字は、ラグジュアリーブランドとしてはもちろんのこと、テーラーの本場イタリアにおいても、スーツ生地としては群を抜くものとなっている。イメージを膨らませるために記載すると、この長さ(2,300km)は東京・熊本間往復の距離に相当する。

ゼニアでは1着のスーツを作るために、約4mの生地を使う。これを先ほどの生地総量に当てはめると、年間575,000着の製品(スーツ)がマーケットに送り出されているという計算になる。

2007年のミラノ新本社開業後、ゼニアはインバウンド景気で盛り上がる日本に、大型のグローバルショップを次々(14年大阪、15年銀座)とオープンさせた。それに伴い、日本国内で取り扱うスーツはかなりの数となったに違いない。

もしかすると使用生地の長さは、わが国に輸入する分だけで、名古屋あたりまでいっているかもしれない……。活気づくエルメネジルド ゼニアの店内を覗くと、そんなことを想像せずにはいられない。

スリーピーススーツ*伊勢丹新宿限定460,000円、シャツ39,000円、タイ23,000円、チーフ13,000円、ベルト54,000円、シューズ97,000円(すべてエルメネジルド ゼニア/ゼニア カスタマーサービス☎03−5114−5300)
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文=Forbes JAPAN編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.23 2016年6月号(2016/04/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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