女性影響力ランキング、政治力ある26人が明らかに 2位ヒラリーの今後は?

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フォーブスが選んだ今年の「世界で最もパワフルな女性」100人のランキングは、政治的に非常に強い力を持った人たちがトップ3を占めた。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は6年連続の首位。米国の次期大統領を目指すヒラリー・クリントンも昨年に続き2位となった。次いで3位には、ジャネット・イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が入っている。

100位までの全体をみると、大統領や首相など国のリーダーとして活躍する女性は合わせて11人に上っている。また、唯一の君主、90歳になった英国のエリザベス女王の名も挙がった。そのほかファーストレディーと“トップシード”の外交官2人ずつの名前もある。これは、およそ74億に上る世界中の人たちにとって喜ぶべきことだ。

「自らの価値に心から確信を持てるのは男性だ。だが、そうした社会の中でも女性たちはただ耐えているだけでない。高い評価を受けている」──ノーベル平和賞を受賞し、民主化を進めるミャンマーの国家顧問兼外相に就任したアウン・サン・スー・チー(26位)のこの言葉は広く知られている。国を率いる女性の数は今回、過去最多に上った。

トップのメルケル独首相は、国際通貨基金(IMF)の推計によるとGDPが3兆3,000億ドル(約355兆7,180億円)規模、世界第5位の経済国である自国の経済運営を担う。そして同時に、経済規模が16兆2,000億ドルに達する欧州連合(EU)域内にも大きな影響力を及ぼしている。現在は中東や北アフリカなどから欧州に流入する大量の難民の受け入れ問題について、欧州全体での支援強化を訴え、対策を主導している。

2005年の就任以来、メルケルは10回にわたって同ランキングに名を連ねている(2006~09年、2011~16年)。

2004年以降、7回にわたってトップ5に入っているヒラリー・クリントンは、今年11月8日に行われる大統領選の結果次第で、次回の順位が大きく変わりそうだ。次期大統領となれば首位になる可能性が高い一方で、落選すればリストから名前が消えることもあり得る。

以下、ランキングに入った「世界で最も政治的影響力のある女性」26人を紹介する(かっこ内は、左が全体の順位、右が年齢)。

1位:(1) アンゲラ・メルケル 独首相(61)
2位:(2) ヒラリー・クリントン 米大統領候補(68)
3位:(3) ジャネット・イエレン 米連邦準備制度理事会(FRB)議長(69)
4位:(12) 朴 槿恵、パク・クネ 韓国大統領(64)
5位:(13) ミシェル・オバマ 米大統領夫人(52)
6位:(17) 蔡英文、さい えいぶん 台湾総統(59)
7位:(18) ミチェル・バチェレ チリ大統領(64)
8位:(19) フェデリカ・モゲリーニ EU外務・安全保障政策上級代表(伊出身、42)
9位:(23) ルース・ベイダー・ギンズバーグ 米連邦最高裁判事(83)
9位:(23) エレナ・ケーガン 米連邦最高裁判事(56)
9位:(23) ソニア・ソトマイヨール 米連邦最高裁判事(61)
12位:(26) アウン・サン・スー・チー ミャンマー国家顧問兼外相(70)
13位:(29) 英国女王エリザベス2世(90)
14位:(33) ロレッタ・リンチ 米司法長官(57)
15位:(36) シェイク・ハシナ・ワゼド バングラデシュ首相(68)
16位:(41) サマンサ・パワー 米国連大使(45)
17位:(43) シェイカ・ルブナ・ビント・ハリド・アル・カシミ UAE貿易担当相(54)
18位:(50) 二コラ・スタージョン スコットランド首相(45)
19位:(52) ビディヤ・バンダリ ネパール大統領(54)
20位:(56) エルビラ・ナビウリナ 露中央銀行総裁(52)
21位:(58) 彭麗媛、ペン・リユアン 中国国家主席夫人(53)
22位:(59) ネマト・シャフィク 英中央銀行副総裁(54)
23位:(72) ダリア・グリバウスカイテ リトアニア大統領(60)
24位:(74) メアリー・ジョー・ホワイト 米証券取引委員会委員長(68)
25位:(83) エレン・ジョンソン・サーリーフ リベリア大統領(77)
26位:(96) アミーナ・グリブ・ファキム モーリシャス大統領(56)

100位までの全リスト(顔写真付き)はこちらから

編集 = 木内涼子

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