「子育てしながら議員を続けるのはおかしなことですか?」産休明け、金子めぐみ議員が語る(後編)

自民党の金子めぐみ衆議院議員


宮崎に関しては、報道で大きくバッシングされましたし、当然それだけのことをしたわけです。世間の期待を裏切ってしまったこと、何より選挙区である京都の皆さんの期待をあのような形で失って、議席も失うことになりました。結果として本人も志半ばで議員辞職しました。

私たち夫婦に対して、離婚しろと言われたりしますが、私自身も同じ議員という立場ですから、議員辞職ほど大きな決断ないと理解しており、今回のけじめはついたと考えています。今後、批判は私たち2人でしっかり受け止めていく覚悟もしています。

そのうえで今思うのが、一度の失敗で社会から抹殺されてしまったり、希望が叶えられない社会ではなく、失敗から何とか立ち直って再チャレンジできるような寛容な社会にしていかなければと思うようになりました。今回の件で学んだことは、非常に大きかったですね。

谷本:最後に、ただでさえお忙しい議員の仕事に加えて、育児もされていらっしゃる。どうやってストレスを発散させているのか教えてください。

金子:子どもの顔を見るのが一番です。やはり今回のことで産休明けに地元に戻ると、大変厳しい声をたくさんいただきます。主人のことに対しても、離婚しろと毎日言われ続けると、辛く悲しい気持ちになります。

悔しいなと思うことや、本当は言いたいこともあるけど、次の選挙もありますし、私は負けられないんです。ここで負けてしまったら、「やはり女性は子育てしながらでは当選できないんだ」ということになってしまいますから。

今もこれからも結果を出し続けて、認めてもらうことが、次の世代の女性議員を増やしていくことにつながると考えているので、選挙でみなさんや議員の方々に応援していただくためにも、今は何を言われても我慢だと思っています。

そうやって我慢した気持ちを溜め込んだまま家に帰っても、子どもの顔を見ると一気に癒されるんです。子どものおかげで、ストレスを発散するのではなく、上手く飲み込めるようになってきた気がします。本当に子どもってすごい存在ですね。よく「母は強し」って言いますが、本当にそうだなと。

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金子めぐみ議員(左)と谷本有香 フォーブス ジャパンWEB編集長(左)

谷本:本当にそう思います。全国のママさんが応援していると思います。

金子:ありがたいです。負けずに頑張ります。ありがとうございました。


金子恵美(かねこ・めぐみ)◎1978年新潟市南区(旧月潟村)生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、株式会社新潟放送に入社。新潟市議、新潟県議を経て、2012年総選挙で初当選、現在2期目(新潟4区)。衆議院総務委員会、消費者問題に関する特別委員会所属。自民党地方創生実行統合本部本部長補佐、女性局副局長などを務める。

構成=筒井智子、写真=藤井さおり

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